人類学を簡単に学べる本 おすすめ5選
あなたが一体どういった存在なのか、想像したことはありますか?人類学の世界は、まさにそんな自問自答を導く教科書です。人間の起源から文化、習慣までを探求し、辿り着く答えは一人ひとりで異なるのが魅力です。今回は、そんな広大な学問をやさしく理解できる本を5冊セレクトしました。アカデミックな内容もイラストや図解が豊富な一冊なら初学者でも楽しく読めますよ。また、物語形式で展開する本なら人類学を身近に感じられます。何より大切なのは、自分自身をより深く知ること。その一助になれば幸いです。
『はじめての人類学』
「人間の生」とは一体何なのか。今から100年前、人類学者たちはその答えを知ろうとしてフィールドワークに飛び出した。マリノフスキ、レヴィ=ストロース、ボアズ、インゴルドという4人の最重要人物から浮かび上がる、人類学者たちの足跡とは。これを読めば人類学の真髄が掴める、いままでなかった新しい入門書!
作者 | 奥野 克巳 |
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価格 | 990円 + 税 |
発売元 | 講談社 |
発売日 | 2023年08月23日 |
『人類学とは何か』
他者と“ともに”学ぶことーー
他者と向き合い、ともに生きるとは、どういうことか。
人類学は、未来を切り拓くことができるのか。
現代思想、アートをはじめ、ジャンルを超えた影響と挑発をあたえつづけるティム・インゴルド。
世界の知をリードする巨人が語る、人類学と人類の未来。
世界が直面する未曾有の危機にどう立ち向かうべきか。
インゴルドの思想の核心にして最良の人類学入門。
第1章 他者を真剣に受け取ること
第2章 類似と差異
第3章 ある分断された学
第4章 社会的なるものを再考する
第5章 未来に向けた人類学
解説
原注
読書案内
作者 | ティム・インゴルド/奥野 克巳/宮崎 幸子 |
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価格 | 1980円 + 税 |
発売元 | 亜紀書房 |
発売日 | 2020年03月31日 |
『人類学入門』
人類はいかにして形成されたか,人類と他の霊長類の類似と差異,人種と民族,経済,社会,法,宗教,芸術,文化等,自然人類学・文化人類学の両面から平易に解きおこす.大学教養過程のテキストとして最適.
作者 | 吉田禎吾/著 寺田和夫/著 |
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価格 | 不明 |
発売元 | 東京大学出版会 |
発売日 | 1974年03月01日 |
『Newton大図鑑シリーズ 人類学大図鑑』
私たち人類はなぜここにいるのか,自分の先祖をたどっていくとどこに行き着くのだろう。誰でも一度は考えたことのある疑問かもしれません。
それを研究するのが人類学です。人類学がこれまでに得た成果や課題を,誰もがわかるようにできるだけやさしく解説したのがこの図鑑です。ビジュアルでも楽しんでもらえるように写真やイラストをたくさん載せました。
人類の歩んできた道を逆にたどっていくとアフリカにたどり着きます。人類は700万年前頃にチンパンジーとの共通祖先と別れて独自の道を歩みはじめたのです。その頃の初期の人類を猿人と呼びます。猿人にはいくつかのタイプがいたようです。
猿人になった私たちの祖先は立って歩けるようになりました。すると空いた手で道具を使うようになったのです。
その後,火を使うことを覚えたり,言葉が話せるようになりました。脳の容量も増えていき,アフリカからユーラシア大陸へ出て行くものもあらわれました。これが200万年前頃におこった猿人から原人への進化です。
ユーラシア大陸に進出した原人は,私たちの祖先ではないことがわかっています。20万年くらい前のアフリカに新しい人類があらわれ,ふたたび世界中に進出していきました。これこそ私たちの祖先であるホモ・サピエンスです。
世界に散らばったホモ・サピエンスはめまぐるしく文明を発展させて現在に至ります。近年ではAI など高度な科学技術も獲得しました。私たちは科学技術を使って,宇宙にも進出しようとしているのです。
作者 | |
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価格 | 3300円 + 税 |
発売元 | ニュートンプレス |
発売日 | 2022年09月21日 |
『人類学と骨 日本人ルーツ探しの学説史』
植民地支配の拡大に連動して発展した日本の人類学は、日本人の原郷を求めて北海道、琉球から樺太、台湾、満蒙、そして西域で大量の人骨を収集した。デジタル技術によるゲノム解析が考古学などの定説を書き換え、民俗や先住性をめぐる問いを引き起こしている現在、その知られざる歴史を追い、研究と倫理の新たな課題を問う。
凡 例
序章 人類学はなぜ骨を求めたか 白熱する日本人のルーツ探し
第1章 遊牧民と骨ーーオルドスの沙漠に埋もれる人骨と化石
第2章 アイヌ,琉球から始まった人骨収集ーー日本の古住民を求めて
第3章 台湾,モンゴルからシベリアへーー鳥居龍蔵の視線
第4章 江上波夫のモンゴルーー騎馬民族征服王朝説の淵源
第5章 人類学者は草原で何を見たかーー帝国日本の「モンゴロイド」研究
第6章 ウイグル,そして満洲へーー少数民族地域のミイラと頭蓋骨
終 章 ビッグデータとしての骨 研究と倫理の狭間で
参考文献
謝 辞
索 引
作者 | 楊 海英 |
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価格 | 2310円 + 税 |
発売元 | 岩波書店 |
発売日 | 2023年12月25日 |
以上、人類学に関する知識を身につけることができるおすすめの5冊をご紹介しました。それぞれ違った視点から人類学を捉えているので、読むごとに新たな発見があることでしょう。中には、専門的な内容が多く盛り込まれているものもありますが、著者のわかりやすい解説のおかげで、初心者でも楽しみながら理解することができます。
たとえば、歴史的視野から人間の生活や文化、社会を考察している本や、小説のような面白さで人類の進化を描いている本など、どれも一読の価値ありです。漫画形式で分かりやすく描かれている本もあるので、普段あまり本を読まない方にもおすすめです。
人間とは何か、なぜ私たちはここに存在するのか、といった大きな問いについて考えるきっかけを、これらの本は提供してくれます。もしかしたら、あなたの視野はこれらの本を通して、大きく広がるかもしれません。
そして何より、人類学は他の学問と違い、私たち自身が学問の対象であるという点で特異な存在でもあります。そのため、知識を身につけることで自己理解を深めることができ、自身の行動や思考について新たな視角を得ることもできると思います。
以上の5冊は、まずは手始めに読んでみて、あなたの興味や関心に合わせて選び、深く学んでみてはいかがでしょうか。きっと新たな知識と共に、新しい自分を発見する旅になるはずです。今回ご紹介した本たちが、あなたの人類学への理解を一歩進める手助けになれば幸いです。
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