静かな言葉で人生を照らす 宮下奈都の名作6選|余韻が長く残る代表作まとめ
宮下奈都の名作は、どれも人生の色々な局面や身近な出来事を静かな言葉で繊細に描き出しています。彼女の作品は、普段何気なく過ごしている日常の中にも、実は大切なメッセージや、見過ごしがちな美しさが溢れていることを教えてくれます。その独特な視点と言葉選びが、読者の心をじんわりと温め、深い余韻を残します。優しい幸せから痛みまで、さまざまな感情を丁寧に描いていますので、読み終わった後も長くその世界観を噛みしめることができます。どんな時も人生を肯定し、小さな希望を見つけ出す宮下奈都の作品。ぜひ一度手にとってみてください。
『とりあえずウミガメのスープを仕込もう。』
いろんなおいしさがあって、人生は楽しい。
大雪で1週間以上家に閉じ込められた時、むすめが焼いてくれた甘くて儚いパンケーキ。
幼い兄弟の舌をがっちりつかんだ30年前の家庭科教科書のレシピとは。
家族と、友人と分かちあい、ときにひとりで堪能するおいしいものたち。
福井から北海道への移住、本屋大賞受賞など、いくつもの転換期を迎えながら7年書き続けてきた食の記憶を1冊に。
第6回料理レシピ本大賞特別選考委員賞受賞!
単行本未収録の8編を加えた
「ESSE」に連載した食エッセイ85編&短編1編。
「連載を始めたのは2011年。12歳、10歳、7歳だった子供たちもすっかり大人になった。15年が経って、家族のかたちも変わってきている。(中略)
この本にはおいしいものを一緒に食べる場面が何度も登場する。まごうことなきよろこびだったと思う。ささやかながらも、たしかなしあわせだった。でも、大切なのはそれだけではないことを今は知っている。おいしいものは、分けあえばおいしいけれど、分けあわなくてもちゃんとおいしい。ひとりでもおいしいのだ。」--あとがきより
【もくじ】
◆一章 つくること、食べること
「豆を煮る」、「泰然自若シチュウ」、「クリスマスの夜」、「失敗ごはん」「お正月のカレー」、「ローガンと出汁」、「キノコ嫌い」、「楽譜とレシピ」、「塩鮭の注文」、「大雪のパンケーキ」ほか
◆二章 なんでもない日のごはんとおやつ
「最強ハンバーグ」、「虎のバター」、「100%オレンジゼリー」、「おいしい朝ごはん」、「ミルクティーとスリッパ」、「山の中のお正月」、「イッタラとバウムクーヘン」、「ゆかりたん」、「お金持ちのサラダ」、「心配されたお弁当」ほか
◆三章 思い出の食べもの
「君の名前」、「水ようかん」、「まぼろしのオムライス」、「おついたち」、「鹿まんじゅう」、「四月のかき氷」、「読書会のメニュウ」、「スープを煮込む」、「ハッピーチャンス」、「黄金色のジャム」ほか
◆四章 その後のごはん
「陽の当たらない食卓」、「外食の葛藤」、「オホーツクのチョコレート」、「コーンスープ」、「まんじゅうの行方」、「誕生日の夜」、「お祝いのケーキ」
◆短編 ウミガメのスープ
●著者プロフィール
宮下奈都 (みやした・なつ)
1967年福井県生まれ。上智大学文学部哲学科卒業。2004年「静かな雨」で第98回文學界新人賞佳作に入選。16年『羊と鋼の森』で第13回本屋大賞受賞。著著に『スコーレNo.4 』『太陽のパスタ、豆のスープ』『窓の向こうのガーシュウィン』『よろこびの歌』『終わらない歌』など。
| 作者 | 宮下 奈都 |
|---|---|
| 価格 | 902円 + 税 |
| 発売元 | 集英社 |
| 発売日 | 2026年05月21日 |
『ワンさぶ子の怠惰な冒険』
北海道トムラウシの山村留学から福井に帰ってきた宮下家。子供たちの妄想犬だった白い柴犬ワンさぶ子が実際に家族の一員となった。三人の子供たちは大学生、高校生、中学生となり、それぞれ自分の道を歩き始めていく。広がる世界、音楽とともに自由を楽しむ宮下家五人と一匹の、笑いと涙溢れる感動の三年間の記録を描いた作品が待望の文庫化。「一年後」を描いた小説宝石掲載エッセイ、「その後」を描いた宮下奈都氏のあとがきも!
| 作者 | 宮下奈都 |
|---|---|
| 価格 | 792円 + 税 |
| 発売元 | 光文社 |
| 発売日 | 2023年12月12日 |
『羊と鋼の森』
| 作者 | 宮下,奈都 |
|---|---|
| 価格 | 不明 |
| 発売元 | 文藝春秋 |
| 発売日 | 2018年02月 |
『神さまたちの遊ぶ庭』
| 作者 | 宮下,奈都 |
|---|---|
| 価格 | 不明 |
| 発売元 | 光文社 |
| 発売日 | 2017年07月 |
『たった、それだけ』
| 作者 | 宮下,奈都 |
|---|---|
| 価格 | 不明 |
| 発売元 | 双葉社 |
| 発売日 | 2017年01月 |
『静かな雨』
会社が潰れた日、パチンコ屋の裏の駐車場で、やたらと美味しいたいやき屋を見つけた行助。そこは、こよみさんという、まっすぐな目をした可愛い女の子が一人で経営するたいやき屋だった。行助は新たに大学の研究室の助手の働き口を見つけ、そのたいやき屋に通ううちにこよみさんと親しくなり、デートを繰り返すようになる。
だがある朝、こよみさんは交通事故の巻き添えで、意識不明になってしまう。家族のいないこよみさんのために、行助は毎日病院に通う。三月と三日経った日、奇跡的に意識を取り戻したこよみさんだが、事故の後遺症の高次脳機能障害で、短期間しか新しい記憶を留めておけないようになっていた。
二人は一緒に住むようになるが、こよみさんは、その日の出来事を覚えていられない。だが、脳に記憶が刻まれなくなっても、日々が何も残していかないわけではない。忘れても忘れても、二人の中には何かが育ち、ふたつの世界は少しずつ重なっていく。それで、ふたりは十分だったーー。
第98回文學界新人賞佳作に選ばれた瑞々しいデビュー作。
文庫版にはアンソロジー『コイノカオリ』(角川文庫)収録の「日をつなぐ」を併録。中学時代の恋人と結婚し、知らない町で一人子育てをする真名。くつくつと豆を煮る描写が効果的に挿入され、30数ページの中に凝縮された女性の半生と思いが描かれる。
解説・辻原登
| 作者 | 宮下 奈都 |
|---|---|
| 価格 | 616円 + 税 |
| 発売元 | 文藝春秋 |
| 発売日 | 2019年06月06日 |
今回は、詩人でもあり小説家でもある宮下奈都さんの作品を6つご紹介しました。彼女の作品は、その独特の詩的な表現力と深い人間理解によって、読み終えた後も余韻が長く残る魅力があります。細やかで美しい言葉を丁寧に織りなす彼女の物語は、私たちの心の奥底に眠っていた感情をそっと引き出し、自己と向き合うきっかけを与えてくれます。
誰もが経験する人生の様々な局面、喜びも悲しみも、愛も孤独も、全てを包み込むような優しさで描かれています。登場人物たちは自分自身の感情に正直で、時にはつまずきながらも、前に進んでいく。その彼らの姿に共感し、自己を見つめ直すきっかけを得ることができます。
また、宮下奈都さんの作品は、明確な解答を示すのではなく、それぞれの人生が持つ多面性や曖昧さを描き出すことで、読者に対話を求めています。作品を通じて自分自身と向き合うことで、新たな自己理解や人間理解への道が開かれるでしょう。
彼女の作品を読むと、静かな言葉がじんわりと心を照らし、わたしたちの日常に新たな色彩を与えてくれます。優しさと深みのある物語は、読み終えた後もずっと心に残り、思い返すたびに新しい発見や感動があることでしょう。
以上、宮下奈都さんの魅力的な作品6選をご紹介しました。それぞれの作品に魅せられた方は、ぜひ手に取ってご覧いただければと思います。きっと、彼女の深い世界観に触れ、日々の生活に新たな視点や想像力を加えるきっかけになることでしょう。それでは、素敵な読書時間になりますように。
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