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本書は、性やエロスを単なる欲望や恥ずかしいものとしてではなく、「人間の根源的なエネルギー」として捉え直す試みです。著者は、エロを「生きる力」「つながりの感覚」「自分を解放する扉」として描き出し、読むうちに、私たちがどれだけ“エロ”を狭く、偏ったイメージで捉えていたかに気づかされました。
印象的だったのは、「エロは“自分を好きになる感覚”でもある」という視点。誰かに見られるための美しさではなく、自分の内側から湧き上がる感覚を大切にすること。それは、自己肯定感や他者との関係性にも深くつながっていると感じました。
この本は、決して過激でも扇情的でもありません。むしろ、静かで誠実な語り口で、「自分の身体や感情とどう向き合うか」を問いかけてきます。性教育やジェンダー、自己表現に関心がある人にとっても、大切なヒントが詰まった一冊です。
読後、「エロって、恥ずかしいことじゃない。むしろ、人間らしく生きるための大事な感覚なんだ」と思えるようになりました。











