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『ホームレス川柳 野良猫が俺より先に飼い猫に』は、ホームレス支援雑誌「ビッグイシュー」に寄せられた川柳を集めた一冊です。
この本を読んで、まず感じたのは、ホームレスの方々のユーモアと生命力でした。
厳しい現実の中でも、彼らは日常の些細な出来事や自身の境遇を、時に自嘲気味に、時に皮肉を込めて、五七五の短い言葉で表現しています。
「野良猫が俺より先に飼い猫に」という印象的な一句は、彼らの孤独や諦め、そしてそれでも生きていこうとする生命力を感じさせます。
これらの川柳は、私たちに、普段目を背けがちな社会の現実を改めて見つめ直す機会を与えてくれます。
そして、彼らの言葉は、私たちの心に深く響き、忘れかけていた大切なものを思い出させてくれるようでした。
この本は、ユーモアとペーソスが入り混じった、心に残る一冊です。