ありがとう
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【嫌いなのに目が離せない。無視したいのに興味が尽きない。腹立たしいのにどこかで拍手を送っている】
様々なタイプの悪女の生態が描かれたエッセイ。「女に生まれたからには、できるものなら一度は悪女に…!」という願望が一気に打ち砕かれる内容だった。そんな願望を一瞬でももってしまった自分を恥じたい。私には悪女になるための覚悟が全然足りないことに気付かされる。『ウザイ悪女』では身近にいそうな自覚がない厄介な女の言語化が素晴らしく、『嘘』のラストでは自分自身が恋愛になんとなく感じていた事がズバリ表現されていて唸らされた。