本書は、教育虐待、折檻、無理心中未遂など、想像を絶する虐待を受けながら生きてきた著者が、母との関係を断ち切る決意をし、そこから始まる新たな人生を描いています。
虐待は決して他人事ではなく、身近な場所で起こっているという現実を突きつけられます。
著者の強い言葉と、生々しい描写は、読む者の心に深く刻み込まれ、同時に、虐待から抜け出し、自分の人生を取り戻そうとする著者の姿に、感動と勇気をもらえます。
著者は、母への憎しみだけでなく、どこかで抱いていた愛情や葛藤も正直に綴っています。
その複雑な感情の揺れ動きが、より一層この物語を深めています。
虐待を受けた経験を持つ人だけでなく、誰もが心に抱える様々な感情について考えさせられる一冊です。