「Pandora Hearts」の原作者望月淳先生の新作だったので、発売を楽しみにしていました。
ダークで美しい世界観が素晴らしいです。
舞台は、吸血鬼と人が共存するパリ。
アストロマイトと呼ばれる不思議な鉱石を動力源にした飛空船などが発達している大都市です。
この世界で吸血鬼たちに呪いを振りまくというのが『ヴァニタスの書』
その本は吸血鬼たちが持つ、命にも等しい真名に干渉することができると恐れられていました。
師匠からの手紙で“ヴァニタスの書を実際に見て見極めろ”と指示されたノエ。
彼が出会った青年こそ、ヴァニタスの書を持ち、吸血鬼たちの医者を名乗るヴァニタスでした。
周囲の人のことなど関係なしの傍若無人ぶりを発揮するヴァニタスと、生真面目だけど割と乱暴なノエのコンビが最高です。
田舎育ちのため、どこか抜けているノエが可愛くもあります。
治療されるアメリアのシーンは、あまりの画力の美しさと優しい言葉に涙が出そうになりました。
ふたりの前に立ちはだかる、ルカと呼ばれる吸血鬼の少年と、彼を守る騎士であり同胞殺しの"業火の魔女"ジャンヌ。
迫力満点のバトルシーンも必見です。
ヴァニタスとジャンヌのこれからもすごい気になります!
まだまだ始まったばかりの物語。スチームパンク好きや、吸血鬼に目がない方にとてもおすすめな作品です。