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            【父親は、不在なものから不要なものに変わってしまった。変えたのは、もちろん俺だ】
全て男性視点で物語が展開していく唯川恵さんの異色作ともいえる短編集。男性にこそ読んでほしいし、身につまされる人も少なくないのでは。不器用なのに自尊心だけは高く、女を小馬鹿にし都合の良い存在としか思っていない主人公たちに辟易するし「女を妻を何だと思ってるの?」と腸煮えくりかえる思いで一杯になるが、悲しいかな実際のところこういう人意外と多いと思う。ベタな展開が多いが、唯川さんの巧みな心理描写とリーダビリティの高さはさすがの一言。
 















