乙女ゲームのヒロインに転生した主人公レイが、推しの悪役令嬢クレアにアタックしまくるという異色の悪役令嬢ものです。
「小説家になろう」で連載されている作品が漫画化されたものになります。
とにかくこのレイの行動力がすごいのです。
転生に気付いてクレアを前にした第一声が「好きです」で、初日から猛アタック。
クレアにいじめられても全てポジティブに受け止めて愛を訴え続けるレイに、当然クレアもドン引きなわけですが…
読者としては、その突き抜けっぷりがむしろ爽快ですらあります。
1巻では本来ヒロインが攻略するべき相手キャラクターたちも登場するのですが、レイの眼中には全く入っていません。
愛に始まって愛に終わる、芯の通った1巻でした。
ところで基本ギャグで通す作品なのかと思っていたのですが、
クレアの父に告げたレイの謎の言葉、そしてレイからのクレアに対する願い事など、
今後波乱が起きるのではないかと思わせる描写もあってワクワクさせられました。
能天気に見えつつ実は冷静に計算をしているレイよりも、
悪役令嬢とされているはずのクレアの方がかわいく見えてくるのだから面白いですね。