コロナ禍でイライラしている中年男の柳田譲が主人公である。なぜか自分に保険金を掛けて、不食して死ぬのを待っている。矛盾しているようだが体力がある間はバイトしている。
早めに死ぬのはイライラで人を殴ったりして残った家族に迷惑を掛けないためで、保険金を掛けているのは母より先に死ぬ予定なので保険金を姉に渡して母の老後を見てもらうためということらしい。何のために生きるのかといわれると、これでは迷惑掛けずに死ぬために生きていることになって、本末転倒人生である。
だけど、最後は駐輪場の自転車の駐車位置の争いという些細なことで、迷惑かけずに、というところをふいにしたのである。障害犯になっても自分が死んだら母に保険金は支払われるのか。
事が起こってから、マンション管理会社から駐輪場の件について善処する旨のメールの返信がくるあたり、虚しさが倍増していい感じ?だった。
















