『化粧の日本史 美意識の移りかわり』の読書感想文をご紹介します。
本書を拝読し、化粧が単なる表面的な行為ではないことを改めて感じました。
古代から現代に至るまで、各時代の文化や社会情勢が、人々の美意識や化粧のあり方に深く影響を与えてきたことが、非常にわかりやすく解説されています。
特に印象的だったのは、時代ごとの化粧の変遷が、当時の身分制度や宗教観、さらにはジェンダー観と密接に結びついていた点です。
白粉の流行からお歯黒、そして明治以降の洋装化に伴う変化など、興味深いエピソードが満載でした。
化粧は、常にその時代の「美」を映し出す鏡であり、自己表現の手段でもあったのですね。
この一冊で、日本の歴史と文化を新たな視点から見つめ直す良い機会となりました。