『絵で旅する国境』の読書感想文をご紹介します。
クドル氏とヘラン氏の描く美しいイラストと、なかやまよしゆき氏の文章が織りなす世界に引き込まれました。
本書は、単なる旅行記ではなく、国境という物理的な線が持つ意味や、そこで暮らす人々の多様な文化、歴史、そして時に抱える葛藤を、絵と言葉で丁寧に伝えてくれます。
特に印象的だったのは、国境の持つ「隔てる」側面だけでなく、「繋がる」側面にも光を当てている点です。
それぞれの国境が持つユニークな物語に触れることで、世界に対する視野が広がりました。
絵の細部から伝わる空気感や、文章からにじみ出る旅への情熱に、ページをめくる手が止まりませんでした。
国境を越えることの意味を深く考えさせられる、示唆に富んだ一冊でした。