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大正から建つ東京會舘は庶民に広く手を差し伸べた。震災や戦争を経験しても會舘が建ち続けたのは、目の前の人々にただ手を差し伸べ続けたかったから。時代が変わっても人は交錯し、歴史を繋げていく。私はまだその歴史の途中にたっている。
海外ヴァイオリニストのコンサート、灯火管制下の結婚式、未知のカクテルを編み出すバーテンダー…“會舘の人々”が織り成すドラマが、読者の心に灯をともす。大正十一年、丸の内に誕生した国際社交場・東京會舘。“建物の記憶”が今、甦る。激動の時代を生きた人々を描く。直木賞作家の傑作長編小説!
大正から建つ東京會舘は庶民に広く手を差し伸べた。震災や戦争を経験しても會舘が建ち続けたのは、目の前の人々にただ手を差し伸べ続けたかったから。時代が変わっても人は交錯し、歴史を繋げていく。私はまだその歴史の途中にたっている。