ハイブランドの世界が持つ奥深さに驚かされました。単なる高価な商品ではなく、歴史や職人技、デザイン哲学が詰まった「文化」そのものだと感じました。普段何気なく見ていた白シャツが、実はブランドのアイデンティティや価値観を象徴していると知り、ものの見方が変わりました。高い理由を知ると、ただの贅沢ではなく自己表現の一環としてハイブランドを楽しむ気持ちが理解できます。ラグジュアリーの世界を学ぶ入口にぴったりの一冊です。
《アパレル店長が教えるやさしい服飾史》
ブランド物の服って、正直めちゃくちゃ高いですよね?
値段が値段だし、高品質でこだわっていることは分かるけど、それでも一見なんの変哲もない白シャツやパーカーが、普通に10万円を超えてしまうような世界です。
「それでも好きだから頑張って買う」という方と、「自分は理解できない」という方……両方いらっしゃると思います。僕はどちらの方にも読んで欲しいと思って、この本を書きました。
本書に書いてあるのはファッション全体の歴史、そしてその中で誕生してきた、たくさんの素晴らしいブランドたちの物語です。
アパレル業界は、ものすごく見栄っ張りでカッコつけなところがあります。おまけにプライドもめちゃくちゃ高い。だから、いざファッションの歴史について知りたいと思っても、小難しく説明してきたり、余白を残した抽象的な言い回しをしたりします。
不必要にハードルを上げてしまいがちなんですね。
そういった現状を打破する本にしたいと思い、カッコつけた言葉は使わず、可能な限り具体的な解説を心がけました。
服好きな方にとっては、よりファッションが楽しくなる1冊に。
なんとなく興味本位で手にとっていただいた方にとっては、新たな世界に踏み入れるきっかけとなる入門書に。
本書がそんな存在になってくれれば、幸いです。
戦後〜50's-高級仕立て服の時代
60's-ストリートから生まれた文化
70's-ファッションは僕らのものに!
80's-黒の衝撃
90's-新たな才能たち
00's-モード界に起きた革命
10's〜現代ーモードとストリートの遭遇