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菊池寛の短編小説集「形・勝負事」を読みました。
特に印象に残ったのは、「形」で描かれる武将の鎧兜がもたらす心理的な影響です。
武具が単なる身を守るための道具ではなく、その人の人格や周囲からの評価を大きく左右する存在として描かれており、人間の心の奥深さを感じました。
一方、「勝負事」では、賭博の恐ろしさがリアルに描かれています。
主人公の祖父の経験を通して、一攫千金を夢見てしまう人間の心の弱さや、それが家族をも不幸にする恐ろしさを学びました。
どちらの作品も、短いながらも心に深く残るものが多く、作者の観察眼の鋭さに感心しました。
特に、人間の心の複雑さや弱さを巧みに描き出している点が、現代においても共感できる部分が多いと感じました。
人間って、おもしろいです。