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定食屋を営む両親を、事故で亡くした哲史。妹の志穂が定食屋を継ぐというため、休職して手伝うことにする。しかし、料理にも接客にも全く詳しくない哲史は、志穂にやりこめられてばかり。腹を立てた哲史は、小さな神社で神様に八つ当たりするが…。
神様が出会わせてくれた魂と哲史の願いが一致し、いろんな魂から料理の技術やサービスの心得を教わっていく連作集。ご飯が美味しそうなのは言うまでもなく、死別を扱っているので涙涙の話ばかりで、生きることと食べることの何気ない幸福や価値を感じさせてくれる。感情的にデトックスできる本だった。