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【自分の特別な価値を証明してくれる、特別な場所。それが東京。】
こんなはずじゃなかった。高学歴を手に入れ、就職も決まり、憧れの東京に住んで、自分は彼らより特別なはずなのにどうしてこんなにも虚しいのだろう。都会の象徴ともいえる東カレアプリ・東京カレンダー・ロブションなどの絶妙な固有名詞の登場も相まって、設定があまりにリアルであるが故に、ノンフィクションを読んでいるような気分。「もしかしたら、高学歴で大企業に勤めるあの人もこの作品の主人公の一人なのかもしれない」と錯覚してしまうほどに。