本書は、「未来の大国」と目されるインドの多面的な実像に迫る一冊です。
経済成長の著しい側面と、依然として残る貧困や社会問題を併せて考察することで、その光と影を鮮やかに描き出しています。
統計データや具体的な事例を交えながら、カースト制度や宗教、インフラ整備といった複雑な要素が絡み合い、インドの発展を形作っている現状が理解できました。
著者の冷静な分析と客観的な視点を通して、表層的な情報だけでは捉えきれないインド社会の奥深さに触れることができたと感じます。
今後のインドの動向をより深く理解するための、示唆に富む一冊でした。