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(ご注意。前半部分のネタバレを含みます。)
19歳の予備校生の僕は、電車の中で出会った女性に一目ぼれをした。彼女がどこの誰なのかも知らないまま、電車を降りたことを激しく後悔したのだが、どうすることもできない。彼は心の病で入院中の父親を時おり見舞っていたが、新しく父の担当になった精神科医を見てぼうぜんとする。僕より8歳年上の精神科医・春妃(はるひ)こそ、一目ぼれの相手だったのだ。
それ以来、僕が父の見舞いに行く回数は激増した。そしてついに僕は、春妃先生と恋仲に近づいていく。だが僕には高校時代、夏姫(なつき)というガールフレンドがいた。大学生活を謳歌する夏姫と、浪人生活の僕の間には心の距離ができ、関係は消滅するかに見えた。だが、僕は知ることになる。春妃が夏姫の姉であることを。
「それからどうなっちゃうの!?」という展開で、ページをめくる手が止まりません。結末はぜひ、ご自身でお確かめください。