病で死にゆく息子の側で、父親の拓実は自分が若かりし頃のことを想い出す。自分は昔、息子に会っていたかもしれない、と。終盤に涙腺崩壊しました。ラスト1行を読んだあとの、すーっとした感覚が何回読んでも気持ちいい。
「あんた、逃げられて当然。
一緒に彼女を追いかけよう!」
あの日共に旅した謎の青年は
未来の息子だった
東野圭吾による切なすぎる奇跡の物語
ーーー
難病の息子を看取る直前、宮本拓実は不意に思い出した。
俺は昔こいつに出会っているーー。
どうしようもない若者だった
拓実の前に現れた謎の青年・トキオ。
突然失踪した恋人を彼と共に追ううち、
彼女が巻き込まれた陰謀、
そして拓実を捨てざるを得なかった母や
顔も知らない父の秘密が明らかになっていく。