「どうぞのいす」を中心に起こる、動物たちのコミカルで優しい循環を描いたお話です。
うさぎさんの優しさが、本人の知らない所で他の動物たちの優しと合わさって巡り巡っていく感じが心地よかったです。
そして、その優しさの循環が最後にコミカルなオチへと結びつくお話としての面白さもあります。
自分が人から優しさに触れた時も、気持ちよく受けとり、その後は「でも からっぽにしてしまっては あとの ひとに おきのどく。」の精神を大切にしたいところです。
次々に訪れるどうぶつたちが繰り返すパターンが面白く、分かりやすいため、読み聞かせにも向いており、読むほうも聞いてる方も楽しくなっていきます。
そして、楽しんで物語に触れているうちに、自然と他者を思って行動する気持ちが養われると思います。
お話の雰囲気にピッタリの優しいタッチの可愛い絵も魅力的で好きです。
読み継がれてきた絵本には、それだけの理由があると感じました。