“密室の巨匠”の死をめぐる事件を通して、
本格ミステリの楽しさがぎゅっと詰まった一冊だと感じました。 
雪深い別荘で起こる二つの密室殺人を、火村とアリスが
地道な検証と会話で解きほぐしていく過程は、派手さはないのにとてもスリリングです。 
トリックだけでなく、人間関係の軋みや作家たちのプライドも浮かび上がり、
シリーズ第1作として、コンビの魅力と“王道ミステリ”の面白さを堪能できる作品だと思いました。
有栖川有栖先生の火村シリーズ第一弾。
舞台は群馬の別荘。クリスマスの中、密室ミステリーの巨匠真壁先生によって集められた小説家と編集者たち。そんななか、不審な人物を見かけたという目撃証言があり、さらには謎の死体と、真壁先生が殺されているのが見つかり、、、












