幼稚園の園長と子どもたちの遊びが躍動感のある絵と文章で表現されている。
幼稚園は設備が質素だが、リヤカーで原っぱに出かけて冒険気分を味わったり、自分たちでルールを考えてゲームしたりと工夫して楽しんでいる。いまでは失われた感性が見えて良かった。
こわがりのさくらちゃんが勇気を出して動ける子に変わっていく姿がほほえましかった。
港や工場でたくさんの人が働いている、ひがしはまの町。この町のまん中にわらしこ保育園があります。体の大きな園長先生は、こどもたちからダンプえんちょうと呼ばれています。わらしこ保育園の年長クラスくじら組は全部で9人。くじら組でいちばん小さい子はさくらです。すぐ「こわいんだもーん」というので、みんなはさくらのことを弱虫だと思っています。
「ひがしはまの町中が、わらしこの運動場だよ」
神社の石段はすべりだい、じぞう山の太い木のつるは、ブランコです。
ある日、ダンプえんちょうとひなた山にやってきたくじら組の9人は、ほら穴をみつけて、海賊ごっこをはじめます。
さくらはお姫様の役になりますが、海賊からかくれているお姫様がつまらなくなり、今度は自分から海賊になります。さくらは海賊になりきって、こわかったチャンバラごっこが、できるようになります。海賊になったこどもたち9人は、正義の味方ダンプ丸に、宝物をかけていどみますが……。
『おしいれのぼうけん』につづく「絵本・ぼくたちこどもだ」シリーズ第2作。古田足日さん・田畑精一さんによる、集団のあそびの中で成長していく子供たちの姿を描いたロングセラー絵本。石巻市に実在した「わらしこ保育園」の実践をもとにした作品です。108ページの長編絵本です。お子様と読む時は、2、3回に分けて読んでも楽しめます。
幼稚園の園長と子どもたちの遊びが躍動感のある絵と文章で表現されている。
幼稚園は設備が質素だが、リヤカーで原っぱに出かけて冒険気分を味わったり、自分たちでルールを考えてゲームしたりと工夫して楽しんでいる。いまでは失われた感性が見えて良かった。
こわがりのさくらちゃんが勇気を出して動ける子に変わっていく姿がほほえましかった。