私自身小説を書く時は縛りがある方が好きなのだが、朝井リョウさんの縛りプレイを堪能出来る本(やや語弊)。その発想力に脱帽したり、本人の卑下に笑ったり。感想戦はもっとみたいので2冊目を楽しみにしています。発注内容までわかる、とても贅沢な本
「企業からの依頼で書かれた文章」だけを集めた、かなり攻めたコンセプトの一冊だと感じました。 
キャラメルやウイスキー、香水、競馬など、バラバラなお題と制約を前にしても、きちんと“朝井リョウの物語”として着地させてくる職人芸が読んでいて痛快です。 
本編の前に発注内容、後ろに「感想戦」として自作解説が付く構成なので、依頼文がどう物語に変換されていくのか、その舞台裏まで覗けるのがたまらなく面白かったです。 
「仕事だから書く」のではなく、「仕事だからこそ遊ぶ」という感覚がにじんでいて、読み終えたあと、広告やタイアップを見る目も少しだけ優しく、そして好奇心をもって眺められるようになる一冊でした。















