52歳になった奈津子とノエチ。特別な事件は何も起きないけれど、のほほんと自由に流れる二人の時間が本当に素敵です。
いくつになっても、気を張らずに「子どものまま」の感覚で会話ができる相手がいる。それがいかに幸せなことか、近所の佐久間のおばちゃんが二人を見て思わず涙ぐむ場面には、私も最高に共感してしまいました。
会話の中に実在の固有名詞がバンバン出てくるのも、この作品の魅力ですね。すごく庶民的で、一見「身にならない」ようなたわいもないお喋りが心地よくて、二人が本当にその辺に住んでいるようなリアリティを感じます。
BOOKフリマの準備で張り切りすぎて、当日本人が疲れ果てて行けなくなるなんて……「なっちゃん、何してるの!」とツッコミたくなりますが、それすらも「はいはい、じゃあ私がやっとくわ」と受け入れるノエチの空気感。
お互いのダメなところもひっくるめて、当たり前のように隣にいる。そんな二人の熟成された友情が、たまらなく愛おしくなる一冊でした。











