続編も連載中の少女漫画です。
すずなは田舎から引っ越してきた大学生の女の子。
しかしずっと実家暮らしだったせいで家事ができず、ついに家で行き倒れる自体に。
そんなすずなを助けてくれたのは、料理上手の瀬戸くんで――というお話です。
この漫画の良いところは、料理と恋愛を同時に描いているところですね。
とてもバランスのいい作品で、料理と恋愛の要素がそれぞれケンカせず、見事に共存しています。
『ろくに家事ができていないなら実家に帰ってこい!』と親から脅迫され、すずなは瀬戸くんから料理を学ぶことになります。
こうして始まった二人きりの料理教室。
それを通して恋愛や心の交流が描かれるところが、面白いです。
心の交流があれば、キャラクターの成長もあります。
農家を継ぎたくないばかりにケンカしてしまった父親と、ある料理がキッカケで和解する話。
『すずな=カブの別名』として名前をからかわれたトラウマを、実際にカブを調理することで克服する話など、どれも爽やかでとてもいいエピソードでした。
主人公であるすずなが、とてもかわいいキャラなんですよね。
高校生時代までのマジメちゃんから一転、大学デビューした姿は本当に別人みたいでした。
こういう自分を変えるために頑張れる主人公が大好きです。
すずなはこれからどのように料理が上達し、瀬戸くんとの関係もどう変わっていくのか?
好感の持てる主人公なので、読者も今後を応援したくなりますね。
食事とは人生にとってどういうものなのか?
この一貫としたテーマも素晴らしいです。
安易に『おいしいものを食べて幸せ!』で終わらせず、その先のドラマもしっかり描く。
ドラマ性の高い料理漫画を読みたい方にオススメの作品です。