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東野圭吾さんの『手紙』の読書感想文をご紹介します。
本書を読み終え、深く心を揺さぶられました。
殺人犯の弟という宿命を背負い、懸命に生きる主人公の姿が胸に迫ります。
周囲の差別や偏見に苦しみながらも、兄への複雑な感情を抱え、自分の幸せを掴もうとする彼の葛藤が痛々しいほどでした。
手紙を通して描かれる兄弟の絆は、時に温かく、時に残酷です。
事件の真相や被害者家族の苦しみも克明に描かれており、犯罪が残す深い傷跡を改めて考えさせられました。
人間の持つ強さと弱さ、そして社会の不条理を突きつけるような物語に、読後もしばらく言葉を失いました。
重く、そして考えさせられる一冊です。