感想
『イシューからはじめよ』は、仕事やプロジェクトに取り組む際に「本質的な問題(イシュー)」を見極める重要性を教えてくれます。著者の安宅和人氏は、イシューを見つけ出し、それに集中することで、効率的かつ効果的な成果を上げる方法を具体的に示しています。
ポジティブな点
1. 具体的なフレームワーク
イシューを特定し、それに対するアプローチを体系的に学べる点が非常に実用的です。特に、「仮説思考」や「MECE(Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive)」の考え方は、日々の仕事にすぐに応用できます。
2. 実例が豊富
著者の経験に基づく具体的な事例が豊富で、理論が現実の問題解決にどのように役立つかを理解しやすいです。
3. 読みやすい構成
難解な概念も分かりやすく説明されており、読みやすい構成になっています。ビジネス書としてのバランスが良いです。
改善点
1. 一部の概念が抽象的
初めて問題解決のフレームワークに触れる人にとっては、一部の概念が抽象的に感じられるかもしれません。実際に自分の業務にどう適用するか、少し練習が必要です。
2. 具体例の限界
具体例は豊富ですが、特定の業界や職種に偏っているため、全ての読者が直接的に共感できるわけではないかもしれません。広範な事例があればさらに良かったです。
全体として、『イシューからはじめよ』は、効率的な問題解決の方法を学びたい人にとって非常に有益な一冊です。本質的な問題に焦点を当てることの重要性を再認識させてくれる良書です