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家政婦をやっている私は息子と二人暮らしで、次の派遣先は何度も家政婦が変わっている難しい案件。行ってみると、そこには80分しか記憶が持たない。博士がいた。博士とわたしと、博士にルートと名付けられた息子の3人の物語。
「ぼくの記憶は80分しかもたない」博士の背広の袖には、そう書かれた古びたメモが留められていたー記憶力を失った博士にとって、私は常に“新しい”家政婦。博士は“初対面”の私に、靴のサイズや誕生日を尋ねた。数字が博士の言葉だった。やがて私の10歳の息子が加わり、ぎこちない日々は驚きと歓びに満ちたものに変わった。あまりに悲しく暖かい、奇跡の愛の物語。第1回本屋大賞受賞。
家政婦をやっている私は息子と二人暮らしで、次の派遣先は何度も家政婦が変わっている難しい案件。行ってみると、そこには80分しか記憶が持たない。博士がいた。博士とわたしと、博士にルートと名付けられた息子の3人の物語。