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これを書いてしまえば多くの押井ファンを敵に回しそうだが敢えて書かせていただく。最初はなんとも男臭い文体だと感じた。読み進めていくと、死者が蔓延っている極限の状態の中で、生きるためにしなければならないことは生物本能に帰属する他ないことを教えてくれた。特に締めの文章は、判断能力を自ら放棄する選択をせざるを得ない状況だと推察できるし、現実でも本当に起こりそうな気がしてならなかった。
運命の日から数年後、男と共存するのは犬や猫の動物ではなく、徘徊するゾンビのみ。人を襲わず、なにも喰らわず、何にも関心がなく、ただ生き続ける“死者”たち。男の他には“生きている”人間はいなかった。残された食料で生き続ける男は、無為な生活から逃れるように、やがて銃を手にする。狙撃手となった男は何を思い日々生き続けるのか?アニメ・映画監督の押井守が描く、新しい小説世界!
これを書いてしまえば多くの押井ファンを敵に回しそうだが敢えて書かせていただく。最初はなんとも男臭い文体だと感じた。読み進めていくと、死者が蔓延っている極限の状態の中で、生きるためにしなければならないことは生物本能に帰属する他ないことを教えてくれた。特に締めの文章は、判断能力を自ら放棄する選択をせざるを得ない状況だと推察できるし、現実でも本当に起こりそうな気がしてならなかった。