飲食店経営の難しさと、その中で成功するための考え方について深く考えさせられました。著者が指摘する「スライム」のような経営者とは、状況に流されて主体的な経営ができていない人々のことですが、逆に成功するためにはどうあるべきかという具体的なアドバイスが満載です。店舗運営や経営の基本から、成功のために必要な視点や心構えを学ぶことができ、飲食業界に携わる人にとって非常に役立つ内容でした。
私は今まで、日本と海外含めて30店舗以上のお店を閉店させるという、大失敗を経験してきました。28歳の頃には社員が全員辞めて、1人社長としてアルバイトと一緒に現場に入り、イチから会社を立て直すという、目の前が真っ暗になる経験をしました。世間では、失敗を糧に学ぶことは大切だと言いますが、しなくてもいい失敗はしなくていいと断言できます。
そんな失敗者の私が伝えることがあるのだろうかと心配される方もおられるでしょう。私は、失敗も成功も含めて、多くの経験や回り道をした自分だからこそ伝えることがたくさんあると思っています。
この本を手に取った方には、私が自分の失敗経験から学んだことや、うまくいった経験とその要因を余すことなくお伝えします。私には多くの失敗経験以上に、海外での出店や複数業態の出店、コロナ禍において11店舗の焼肉店を出店したり、多種多様な経験をしてきました。今は、素晴らしいチームと共に日本一の焼肉グループを目指しています。
これから独立しようと考えていたり、複数店舗を経営していきたい人にとっては、本書ほど真に役立つ教訓はないと思っていますので、ぜひご一読いただき、あなたのチャレンジに活かしてほしいと思います。(児島雄太)
コロナ禍中、多くの飲食店経営者が限度額ギリギリまでゼロゼロ融資(金利ゼロ、保証料ゼロ)を借りたことでしょう。その時をなんとか生き抜いていくために……。だが、コロナが明けて通常営業に戻った現在、借り入れしたゼロゼロ融資の返済が始まりました。コロナ前以上の業績に戻さなければ、ゼロゼロ融資を返済できなくなってしまいます。
日を追うごとに廃業していく店舗が増え続けている現在、同業者の私からすると、心臓が潰される思いです。同じ飲食店経営のある仲間には、中学生と高校生の子供がいました。子供たちの今後の学費はどうするのか? 借金を返しながら、これからの就職先はどうするのか? 経営難をきっかけに、離婚とかに発展しないのか? 絶対にあってはならないが、自らの命を絶とうと考えてないか? などなど、すごくマイナス思考に支配されてしまいそうでした。
本書で「スライム」というのは、少し過激な揶揄表現として使っています。「粘液」や「ぬめり」を意味し、生物が体外に分泌する粘り気のある液体や特定の状況下で物質が生成する滑らかでヌメっとした(気味の悪い)質感を指します。飲食店経営者に宿る気味のわるい生物(考えや性質のようなもの)はまさにスライムです。スライム状態になっている飲食店経営者が、少しの知恵と行動でスライムから脱却して進化できるようにという意味も込めています。
今回の出版にあたり、私1人の見解だけではなく、売上改善実績がある黒字化経営スペシャリストの児島雄太氏と共にあらゆる角度から解説していきます。われわれの経験や体験をベースに、利益が出て、キャッシュがしっかり残るノウハウを惜しみなく公開していきます。それでは、『なぜ9割の飲食店経営者はスライムなのか』から、あなたを守るノウハウを公開していきます。(金本祐介)
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