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「のろまなローラー」は、ゆっくりでも決して止まらず、自分の役割を果たす誠実な主人公が魅力です。速さや見栄えで他車に軽く見られても、その仕事が周囲の安全を支えていることが、物語の中で静かに伝わってきます。山本忠敬の描くクルマたちの形と色のリアルさ、そしてローラーくんの重みのある動きが絵から伝わるため、読み聞かせで声に出すとその存在感に心が揺れます。速さばかりが評価される今だからこそ、“ゆっくりやることの価値”を教えてくれる一冊です。