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笑って、笑って、笑い転げたい人は読んでほしい、と筒井先生が何かで書いておられたと記憶しているが、読んでみたら笑えなかった。人類がこれでもかと追い詰められ、やがてぶざまに滅びていくストーリーだった。某国のミサイルが人類滅亡を招くという筋書きが怖い。
毎読新聞の記者澱口は、恋人の珠子をベッドに押し倒していた。珠子が笑った。「どうしたのよ、世界の終りがくるわけでもあるまいし」その頃、合衆国大統領は青くなっていた。日本と韓国の基地に原爆が落ちたのだ。大統領はホットラインに手を伸ばした。だが遅かった。原爆はソ連にも落ち、それをアメリカの攻撃と思ったソ連はすでにミサイルを発射していた。ホテルを出た澱口と珠子は、凄まじい混乱を第三京浜に見た。破滅を知った人類のとめどもない暴走が始ったのだ。
笑って、笑って、笑い転げたい人は読んでほしい、と筒井先生が何かで書いておられたと記憶しているが、読んでみたら笑えなかった。人類がこれでもかと追い詰められ、やがてぶざまに滅びていくストーリーだった。某国のミサイルが人類滅亡を招くという筋書きが怖い。