本を読んでいると、作家と自分との相性というものが必ず出てくる。この人は日本語を書いているはずなのに、なぜか全く頭に入ってこないということがある。
けれど、この本の著者の言葉とはとても相性が良かったようで、私が拙い思考を巡らせていたことが見事に言語化されていて、今まで読んだ本の中で一番付箋を貼ったかもしれない。基本的に本は読み終わったら売ってしまうが、これは手元に置いて、いつでも見返せるようにしておきたいと思った。
センスとは何なのか。最近よく言われる「エモい」とは何なのか。そんなことを私なんかよりもっともっと頭の良い人たちが、遥か昔に概念として確立していたことに驚いた。
意味のないもの、何も目指していない、ただそこにいることの尊さを、改めて見直したいと思った。
「家族を大切にする」「愛は大切」「差別はいけない」そんな抽象的な概念というのは、おおよそ10代20代で全て吸収してしまうだろう。だからこそ、そこにたどり着く過程こそに意味があり、その人の人生、その人のセンスがある。
何度でも読み返して、自分の軸を確立していきたいと思った。
「センス」とは何かを深く考えさせられる1冊でした。美的感覚や判断力だけでなく、生き方や価値観にまで広がるセンスの本質が、哲学的視点から丁寧に解説されています。特に、センスを磨くには「知識」と「感性」の両方が必要だという考えに共感しました。自分の感覚を見直し、日々の選択を豊かにするヒントが詰まっています。












