世間で知らない人はいないのではないかというTBSのアナウンサー、安住アナ。
彼がどんな話をしているのか気になって、手に取ったのがこのエッセイ本です。
2006年に出版された本なので、安住アナの若さが文章から伝わってくるように感じました。
プロローグには、恥ずかしいほどの勘違いや若さゆえの傲慢さなどが目につくと綴られていましたが、
むしろこれくらい勢いのある文章の方が面白く読めるように思います。
エッセイで語られているのは局アナとして活動している話がメインにはなりますが、そこからは人生の悲喜こもごもまで垣間見える気が。
仕事に真面目に取り組んでいく様子の中で、少し辛口な意見が飛び出したり、過去の大きな失敗談を思い出して落ち込んだり、はたまた視聴者の反応に大喜びをしたり。
安住アナはなんでもそつなくこなしているイメージがあったので、新鮮で面白かったです。
私が好きなのは、その日ごとの安住アナに対する評価を点数にしたハガキが送られてくる話。
最初の頃は点数が低くてムカつきを覚えていた安住アナが、だんだんとその採点を励みにするようになるのが微笑ましいです。
あとは、自分の短気さを披露する話。
幼い頃にカッとなって水をぶっかけたり火を放ったりというエピソードにはつい笑ってしまいました。
この文章だけだと一体何事? と感じられると思うので、詳しい内容についてはぜひ読んで確かめてみてください。
また、各回で挟まれる担当者のコメントにも笑わせてもらいました。
安住アナ個人やアナウンサーに興味のある方だけではなく、ちょっとした笑いを求めている方にもおすすめのエッセイです。