ちょっと悪い子が出てくる児童書3選
まず一つ目は、田舎町を舞台に、ちょっぴりイタズラ好きな男の子の日常を描いた作品。男の子が大人の「理不尽」に立ち向かう姿がたまらないですね。次に、自分の扱いが下手くそで、思わずもどかしくなるほど悪戯ばかりの女の子が主人公のお話。彼女のちょっぴり悪さが周囲を巻き込んで展開していく様子は爽快そのものですよ。最後に、恐竜が大好きな男の子が、ごく普通の生活の中でちょっとだけ「悪いこと」をしてしまうという一作。悪気はないけど、どこかドキドキする展開が魅力的です。
『いやだいやだ』
作者 | |
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価格 | 不明 |
発売元 | 福音館書店 |
発売日 | 1969年01月 |
『ベーロチカとタマーロチカのおはなし』
あるおかあさんのところに、ふたりの女の子がいました。小さな女の子は、べーロチカ、ちょっと大きな女の子は、タマーロチカといいました。ふたりとも、いたずら好きで、おかあさんのいうことをちっともききませんでした。海へいっても、森へでかけても、おるすばんをしてたって、ふたりがそろえば、いつも騒動がもちあがります。おかあさんにしかられても、「あした」になれば平気です。楽しいロシアの幼年童話集です。
作者 | L・パンテレーエフ/内田莉莎子/浜田洋子 |
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価格 | 1430円 + 税 |
発売元 | 株式会社 福音館書店 |
発売日 | 2024年04月03日 |
『ちいさいロッタちゃん』
ロッタちゃんは、末っ子のみそっかす。早くお兄さんやお姉さんのように、一人前に遊びたくてたまりません。
大人気の幼年絵童話。
作者 | アストリッド・リンドグレーン/イロン・ヴィークランド |
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価格 | 1320円 + 税 |
発売元 | 偕成社 |
発売日 | 1985年11月 |
それではちょっと悪い子が主役を張る作品を3つ、ご紹介しましたがいかがでしたか? 悪い子が出てくると聞くと一瞬戸惑うかもしれませんね。しかし、これらの作品を読むと、その悪さが実は逞しさだったり、個性だったり、ユーモラスな魅力だったりすることに気づかされます。
世の中には色々な価値観があり、その全てが正解なのか、それとも誰かが決めたルールなのか…等々考えさせられることも多く、大人が読んでも楽しめる内容となっています。子供たちはこの作品を通じて、様々な視点を持つことの大切さを学び取れるでしょう。
また、このようなちょっと悪い子たちは、親から見れば困った存在かもしれませんが、子どもたちはそういった子を見て「自分も何か違うことをしてみたい」、「自分らしさを見つけたい」なんて思うことでしょう。不思議と子どもたちは、純粋な心でそういった悪さをポジティヴなエネルギーに変えることができますね。
挑戦する勇気、自分を信じる力、周囲と違う道を選ぶ冒険心。それらは、一見、悪さに見えても、実は子供たちに必要な力を育む確かな種となるのではないでしょうか。そしてきっと、一緒に読む大人もまた、子供の頃の自分を思い出すことでしょう。世間からちょっと背中を向けて、カンカン照りの夏の日に裸足で小川を駆け抜けたあの日の感覚を。
書く側としても、愛すべき「ちょっと悪い子たち」を皆さんにおすすめできて幸せです。次回もまた、違った視点から質の良い作品を引き続きご紹介したいと思いますので、どうぞお楽しみに。それでは皆さん、さあ今夜も素敵な読書の時間をお過ごしくださいませ。
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