ジョン・フォン・ノイマンに関する本 おすすめ4選 20世紀の科学者・数学者
数学界の巨星、ジョン・フォン・ノイマンの人生と業績を描いた作品を4つピックアップしました。彼のるんばとなった思考や鮮やかな才能が織りなすエピソードに、読者としても感動することでしょう。全作に共通するのは、「フォン・ノイマンだからこそ達成できた成果」が如実に描かれている点です。トップ科学者の一面を探り、その類い稀なる才能に触れることができます。最先端の科学と人間の魅力が混ざり合う、興味深い作品ばかりですよ。彼の人生を知ることで、我々自身へのインスピレーションにもなること間違いなしです! 知的好奇心をくすぐる読み物をお楽しみください。
『フォン・ノイマンの生涯』
コンピュータ、量子論、ゲーム理論など数多くの分野で絶大な貢献を果たした巨人の足跡を辿り、「人類最高の知性」に迫る。ノイマン評伝の決定版。
作者 | ノーマン・マクレイ/著 渡辺正/翻訳 芦田みどり/翻訳 |
---|---|
価格 | 1700円 + 税 |
発売元 | 筑摩書房 |
発売日 | 2021年04月12日 |
『未来から来た男 ジョン・フォン・ノイマン』
「非ユークリッド幾何学、集合論、囚人のジレンマ、ゲーデルの不完全性定理、自己複製マシン、ゲーム理論、量子の非局在性…フォン・ノイマンの休むことない知性を追いかける旅だ」
ーー『ガーディアン』紙
単なる評伝を超えて、本書は20世紀半ばの驚くべき科学発展を明らかにし、ジョン・フォン・ノイマンというひとりの男の物語をたくみに編み上げている。
ーーザビーネ・ホッセンフェルダー(フランクフルト高等研究所)
「同僚のあいだでは、彼は実は人類よりも優れた種の末裔なのだが、人類を詳しく研究して完璧に真似できるようになったのだ、などという冗談さえ飛び交っていた。…フォン・ノイマンが20世紀中頃になした数学的貢献には気味が悪いほどの先見性があった。そんな感が年々強まっている。…彼は実はタイムトラベラーで、地球の未来の舵取りに欠かせなくなることが彼にはわかっていたアイデアの種をこっそり蒔いていたのでは、と勘ぐりたくなる。…
だがフォン・ノイマンは単なる知的パズルでは、そこにどれほどの深みがあろうと満足できなかった。彼はその数学の才を応用できる新たな実用分野を絶えず探しており、どの分野を選んだときにも、人間社会の諸事に革命を起こす可能性を嗅ぎつける確かな嗅覚を活かしていたようだった」(はじめに)
20世紀科学史における異才にして天才、そして「悪魔の頭脳」と呼ばれた男の全仕事を鳥瞰するベストセラー評伝。
「身の回りに目を向ければ、ジョニーの指紋が至るところに付いていることがわかるはずだ」(はじめに)
はじめに ジョン・フォン・ノイマンとは何者だったのか
1 メイド・イン・ブダペスト
天才が生まれ、育った
2 無限とその先へ
10代の若者が数学の危機に立ち向かう
3 量子の伝道者
神はどのようにサイコロを振るのか
4 Y計画と「スーパー」
トリニティーからアイヴィー・マイクへ
5 現代のコンピューターの誕生を巡る込み入った事情
エニアックからアップルまで
6 ゲーム理論
陰鬱な科学、経済学を活性化させる
7 海辺のシンクタンク
核戦争をゲーム化する
8 レプリケーターの出現
機械をつくるための機械と、心をつくるための機械
エピローグ どの未来から来た男?
索引/原注/参考文献/図版クレジット
作者 | アナニヨ・バッタチャリヤ/松井信彦 |
---|---|
価格 | 3960円 + 税 |
発売元 | みすず書房 |
発売日 | 2023年09月21日 |
『フォン・ノイマンの哲学 人間のフリをした悪魔』
21世紀の現代の善と悪の原点こそ、フォン・ノイマンである。彼の破天荒な生涯と哲学を知れば、今の便利な生活やAIの源流がよくわかる!
「科学的に可能だとわかっていることは、やり遂げなければならない。それがどんなに恐ろしいことにしてもだ」
彼は、理想に邁進するためには、いかなる犠牲もやむを得ないと「人間性」を切り捨てた。
<本書の主な内容>
第1章 数学の天才
ーーママ、何を計算しているの?
第2章 ヒルベルト学派の旗手
ーー君も僕もワインが好きだ。さて、結婚しようか!
第3章 プリンストン高等研究所
ーー朝食前にバスローブを着たまま、五ページの論文で証明したのです!
第4章 私生活
ーーそのうち将軍になるかもしれない!
第5章 第二次大戦と原子爆弾
ーー我々が今生きている世界に責任を持つ必要はない!
第6章 コンピュータの父
ーーようやく私の次に計算の早い機械ができた!
第7章 フォン・ノイマン委員会
ーー彼は、人間よりも進化した生物ではないか?
********
ノイマンがいかに世界を認識し、どのような価値を重視し、いかなる道徳基準にしたがって行動していたのかについては、必ずしも明らかにされているわけではない。さまざまな専門分野の枠組みの内部において断片的に議論されることはあっても、総合的な「フォン・ノイマンの哲学」については、先行研究もほとんど皆無に等しい状況である。
そこで、ノイマンの生涯と思想を改めて振り返り、「フォン・ノイマンの哲学」に迫るのが、本書の目的である。それも、単に「生涯」を紹介するだけではなく、彼の追究した「学問」と、彼と関係の深かった「人物」に触れながら、時代背景も浮かび上がるように工夫して書き進めていくつもりである。
ーー「はじめに」より
********
ノイマンの思想の根底にあるのは、科学で可能なことは徹底的に突き詰めるべきだという「科学優先主義」、目的のためならどんな非人道的兵器でも許されるという「非人道主義」、そして、この世界には普遍的な責任や道徳など存在しないという一種の「虚無主義」である。
ノイマンは、表面的には柔和で人当たりのよい天才科学者でありながら、内面の彼を貫いているのは「人間のフリをした悪魔」そのものの哲学といえる。とはいえ、そのノイマンが、その夜に限っては、ひどく狼狽(うろた)えていたというのである。クララは、彼に睡眠薬とアルコールを勧めた。
ーー第5章「第二次大戦と原子爆弾」より
********
人類史上 最恐の頭脳!
作者 | 高橋 昌一郎 |
---|---|
価格 | 1034円 + 税 |
発売元 | 講談社 |
発売日 | 2021年02月17日 |
『ジョン・フォン・ノイマン: IQ-300の天才 人物伝シリーズ_3』
作者 | Ben Yamagata |
---|---|
価格 | 500円 + 税 |
発売元 | |
発売日 | 2024年05月18日 |
それでは、ジョン・フォン・ノイマンにまつわる、数学と科学の世界を描いたこれら4作品をご紹介させていただきました。20世紀科学界のパイオニア、ノイマンの偉大な業績とその人間像を浮き彫りにする本作們、いずれも読み手を豊かな数学・科学の世界へと誘います。
ジョン・フォン・ノイマンという名前をご存知ない方や、数学や科学がちょっと苦手という方も、もちろんそうでない方も、これらの作品はノイマンの天才性や彼が築いた膨大な業績に感嘆するだけでなく、彼自身の人間性や魅力にも触れることができます。彼の人間ドラマは、数学や科学に興味がない人でも十分に楽しむことができます。
また、ノイマンの生涯を描く作品群はただその人生を語るだけでなく、彼が生きた時代背景にもスポットを当て、彼がいかに20世紀の科学界に影響を与えたかということについても理解を深めさせてくれます。そのため、一冊読み終えた後は、20世紀の科学史についても学べるという、一石二鳥の効果もあります。
どの本も、個々の視点や解釈でジョン・フォン・ノイマンを描いていますので、全て読むことで彼の全貌が見えてくるでしょう。それぞれ異なる角度から描かれる彼の魅力に、数学・科学の世界がいかに深く、広く、そして美しいものかを再認識できることでしょう。
これらの作品を通じて、ジョン・フォン・ノイマンという20世紀最も影響力のあった科学者・数学者の一人に触れ、読者自身の知識と視野を広げていただければと思います。それぞれの作品が、あなたの「読みたい!」をアップデートする一冊になることを願っています。
本サイトの記事はあくまで新しい書籍と出会う機会を創出する場であり情報の正確性を保証するものではございませんので、商品情報や各作品の詳細などは各自で十分に調査した上でご購入をお願いいたします。各通販サイトが提供するサービスは本サイトと関係ございませんので、各通販サイトは自己責任でご利用ください。