丸山眞男に関する本 おすすめ6選 昭和を代表する思想家

昭和初期から活躍した丸山眞男。彼の生涯や思想に触れたいなら、以下の6冊がおすすめです。一部は直接彼が書いたもの、一部は丸山眞男研究の第一人者が描いたもので、多角的に彼を理解できます。読むと、昭和の荒波を乗り越えながら日本国家と対話した人物像が浮かびあがります。当時の情勢とともに彼の思考の深層を探る冒険が待っています。さまざまな角度から丸山眞男を理解することで、現代を生きる私たちにも有益な示唆が得られますよ。どれもページをめくるたびに新たな発見がある、知的好奇心をくすぐる一冊ばかりです。
『評伝 丸山眞男』

丸山眞男――戦後日本における最大の思想家とされながら、果たして彼の思想は正しく理解されてきたのだろうか。近代主義者とされる丸山は、実は現実の近代への徹底的批判者であり、精神構造としての天皇制がこの社会に深く根を張っていることに対して最後まで変革を訴え続けた。本書は、従来の国民国家批判やポストモダニズムの立場などからの丸山批判を乗り越え、思想史の原点に立ち返り、その思想を論理的・内在的に読み解いていく。個人と個人の横のつながりによる「開かれた社会」のもとでの普遍的人権を希求していった丸山の思想が現代社会に訴えかけるものとは何か。
作者 | 黒川みどり/著 |
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価格 | 3200円 + 税 |
発売元 | 有志舎 |
発売日 | 2024年03月11日 |
『今よみがえる丸山眞男 「開かれた社会」への政治思想入門』

没後25年の丸山眞男の思想的営為を、今日的に分かりやすく読み解く。
コロナ禍で露わになった無責任な政治の根源を探るための必読書。
第1部 丸山眞男入門 「開かれた社会」への政治思想
第1章 丸山眞男を少しだけ 「超国家主義の論理と心理」とその後
第2章 丸山眞男をもう少し 「開国」論から「古層=執拗低音」論へ
第3章 丸山眞男をあと少し 「古層」を突き抜け「もうひとつの主体」へ
第2部 丸山眞男の作品で現代を読み解く
第1章 無責任、無計画、不合理 -『軍国支配者の精神形態』
第2章 なぜ政治は変わらないのか? -『政治的無関心』
第3章 陰謀論はなぜ流行るのか? -『政治的判断』
第4章 戦後日本の思考停止の起源 -『忠誠と反逆』
第5章 政治との関わりで最も重要なこととは何か? -『現代における人間と政治』
第6章 これからの時代を見定めるための3つのキーワードー『現代文明と政治の動向』
作者 | 冨田宏治、北畑淳也 |
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価格 | 1760円 + 税 |
発売元 | あけび書房 |
発売日 | 2021年12月08日 |
『丸山眞男 : リベラリストの肖像』

作者 | 苅部,直,1965- |
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価格 | 不明 |
発売元 | 岩波書店 |
発売日 | 2006年05月 |
『丸山眞男の憂鬱』

戦後日本を代表する知識人・丸山眞男(1914-96年)は何に躓き、「憂鬱」に陥ったのか? 主著『日本政治思想史研究』(1952年)を読み解き、後年の論文「闇斎学と闇斎学派」(1980年)と山本七平(1921-91年)の『現人神の創作者たち』(1983年)を併置・対照することを通して、日本の近代化に潜む真実を明らかにする。これまで誰もなしえなかった不可欠の試みを実行する画期の書!
戦後日本を代表する知識人として知られる丸山眞男(1914-96年)。政治学の第一人者として「丸山政治学」と呼ばれる仕事を残し、多くの弟子と信奉者を生み出した丸山の主著は、しかし今日に至るまで真に読まれてはいない。
この紛れもない事実と向き合ってきた著者が、ついに丸山論を書き上げた。
ここで取り上げられる丸山の主著とは、『日本政治思想史研究』(1952年)である。大学院生の頃に小室直樹博士の自主ゼミナールでこの書を読んだ著者は、改めてこの書を取り上げるに際し、同じゼミナールで読んだ山本七平(1921-91年)の『現人神の創作者たち』(1983年)を併行して読む必要性に気づいた。この山本の著書で焦点をあてられているのは、山崎闇斎(1619-82年)とその学派であり、まさに闇斎と闇斎学派こそが丸山にとっての蹉跌となったことを著者は明確に認識する。
本書は、不可欠の準備作業として『日本政治思想史研究』を精読し、そこで取り上げられたものと取り上げられなかったものを綿密に腑分けすることから始められる。そこでは本格的に論じられずに終わった対象を、丸山は30年近くのちになって取り上げている。その長大な論文「闇斎学と闇斎学派」(1980年)を精読したあと、山本の『現人神の創作者たち』と対照させること。本書が実行しているのは実にシンプルな作業であるが、驚くべきことに、そのシンプルな作業がこれまでなされてこなかったことは厳然たる事実である。
闇斎学派に特徴的な正統な権威に対する絶対的な忠誠は、日本の近代化にとって不可欠なエートスとして機能した。その一方で、丸山を一躍スターにした論文「超国家主義の論理と心理」(1946年)で批判した、超越的な天皇への忠誠に駆動された「超国家主義」の淵源に闇斎学派があることもまた否定できない。このジレンマに気づいたあと、丸山と山本はいかなる道を選び、歩んだのか。後年の丸山に著者が見て取る「憂鬱」をもたらした真の理由とは何だったのか。
本書は、日本の近代化を考える上で避けて通れない主題に正面から取り組んだ画期の書にほかならない。
作者 | 橋爪 大三郎 |
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価格 | 1980円 + 税 |
発売元 | 講談社 |
発売日 | 2017年09月12日 |
『《日本の思想》講義』

作者 | 仲正昌樹/著 |
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価格 | 不明 |
発売元 | 作品社 |
発売日 | 2012年08月08日 |
『丸山眞男の時代 大学・知識人・ジャーナリズム』

戦後の市民による政治参加に圧倒的な支配力を及ぼした丸山眞男。そのカリスマ的な存在感の背景には、意外なことに、戦前、東大法学部の助手時代に体験した、右翼によるヒステリックな恫喝というトラウマがあった。本書は、六〇年安保を思想的に指導したものの、六〇年代後半には学生から一斉に背を向けられる栄光と挫折の遍歴をたどり、丸山がその後のアカデミズムとジャーナリズムに与えた影響を検証する。
作者 | 竹内洋 |
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価格 | 1012円 + 税 |
発売元 | 中央公論新社 |
発売日 | 2005年11月 |
今日紹介した6冊は、昭和を代表する思想家、丸山眞男氏に関する本たちです。その業績と素晴らしい洞察力とが綴られたページたちを通して、彼の深遠な思索へと導かれるでしょう。スクラップ・アンド・ビルドの時代、常に変わり続ける社会の中で、どのように自分の存在と向き合うべきか、そして自分が何者であるのか、そういった問いについて丸山氏は深く考察し続けました。
この6冊は、誰もが一度は抱くであろうそうした「自己」に対する深い疑問と向き合い、自分自身を照らすための一冊となります。誰しもが違う「自己」という存在を持つ私たちが、一人ひとりの個性と存在を尊重し、他者と交わりながら社会で生きていくためのヒントが隠されています。その1ページ1ページが、丸山眞男氏の人としての深さと広がりを伝えるとともに、読む者それぞれが自身の「自己」をめぐる旅路へと誘います。
もちろん、6冊すべてを読み終えるまでには時間がかかるでしょう。しかしその時間もまた、あなた自身との対話、自己と世界との向き合い方を考える大切な時間となることでしょう。昭和を代表する思想家、丸山眞男らしい厳しいだけでなく、ユーモラスなエピソードもちりばめられつつ、深く考えるための胆力とエネルギーをあたえてくれるはずです。
まるで思想の冒険旅行に出発するかのようにワクワクした心持ちで、ぜひ手に取ってみてください。真剣に向き合ってみれば、きっと新たな自分の視点が開かれ、あなた自身が新たな魅力を発見することでしょう。丸山眞男という一人の思想家が見つめ続けた人間の生き方に、あなたは何を見つけるでしょうか。その旅はきっと、貴重で有意義なものになることでしょう。
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