様々な角度からメディアというものをとらえる3選

一つ目は、メディアの力がもたらす社会の矛盾を繊細に描いた小説です。第二次世界大戦が舞台で、報道の現場から主人公と葛藤が織りなす人間模様が鮮烈に描かれています。次におすすめなのは、SNS時代を生きる若者たちの混乱と葛藤をリアルに描いたユーモラスな漫画。物語の中でメディアは時に味方となり、時に敵となります。最後に、メディアを使って国家を左右する陰謀を描いたサスペンス小説。人間の欲望と脆さを深く掘り下げる一方で、社会の在り方を問いかけてきます。これら3つの作品は全く違ったテイストで、メディアの様々な側面を描いていて、読者に深い洞察をお届けします。
『ローカルメディアのつくりかた 人と地域をつなぐ編集・デザイン・流通』

地域はローカルメディアの実験場だ。お年寄りが毎月楽しみに待つ『みやぎシルバーネット』、福岡にある宅老所の面白雑誌『ヨレヨレ』、食材付き情報誌『食べる通信』他、その地に最適な形を編み出し根付いてきた各地の試みを3つの視点「観察力×コミュニケーション力」「新しい形×届け方」「地域の人×よそ者」で紹介する
prologue ローカルメディアの現場で起こっていること
■1章 観察力×コミュニケーション力
1 『みやぎシルバーネット』(宮城県仙台市)
──お年寄りが表現し、語り合う場所
2 『ヨレヨレ』(福岡県福岡市)
──現実を真剣に描くからこそ面白い
考察:時間をかけて見つめることでコミュニケーションが生まれる──無明舎出版、『kalas』
■2章 本・雑誌の新しいかたち×届けかた
1 『食べる通信』(岩手県花巻市)
──生産者と消費者の関係を深める食べ物付き情報誌
2 『本と温泉』(兵庫県豊岡市)
──“地産地読”という届けかた
考察:その地に最適な形と方法がある──「宿命の交わるところ 秋田の場合」「十和田奥入瀬芸術祭」
■3章 地域の人×よそ者
1 『雲のうえ』(福岡県北九州市)
──平凡な場所が素敵に見えてくる
2 『ラコリーナ』(滋賀県近江八幡市)
──地元の再発見が愛着と自信を育てる
3 『せとうち暮らし』(香川県高松市)
──クリエイターがつながり、応援する人がいて、メディアが成長する
考察:地域の人とよそ者の情熱が広がりを生む──issue+design、「離島経済新聞」
epilogue ローカルメディアはいつも実験場だった
──仙台メディアテーク、谷根千、フリースタイル、TOmagazine、飛騨
作者 | 影山裕樹 |
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価格 | 2200円 + 税 |
発売元 | 学芸出版社(京都) |
発売日 | 2016年05月25日 |
『メディアと暴力』

「メディアによる「暴力描写」は人々に悪い影響を与えているのか」マス・メディアとのつき合い方をさぐる。
作者 | 佐々木輝美 |
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価格 | 3080円 + 税 |
発売元 | 勁草書房 |
発売日 | 1996年11月 |
『社会学〔新版〕』

初版刊行から12年。東日本大震災・福島原発事故,グローバル化の進展,ローカリティの復権,社会の分断と亀裂の強まりなど,さまざまな社会の変化と,社会学研究の進展を踏まえて,全面的に改訂した。変化の時代にこそ求められる社会学テキストの決定版。
序 章 新しい社会学のために
第1部 行為と共同性
第1章 親密性と公共性
第2章 相互行為と自己
第3章 社会秩序と権力
第4章 組織とネットワーク
第5章 メディアとコミュニケーション
第2部 時間・空間・近代
第6章 歴史と記憶
第7章 空間と場所
第8章 環境と技術
第9章 医療・福祉と自己決定
第10章 国家とグローバリゼーション
第3部 差異と構造化
第11章 家族とライフコース
第12章 ジェンダーとセクシュアリティ
第13章 エスニシティと境界
第14章 格差と階層化
第15章 文化と再生産
第16章 社会運動と社会構想
作者 | 長谷川 公一/浜 日出夫/藤村 正之/町村 敬志 |
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価格 | 3850円 + 税 |
発売元 | 有斐閣 |
発売日 | 2019年12月17日 |
それぞれの作品を通して、メディアという存在は本当にさまざまな視点から描かれることを認識できたかと思います。私たちが普段何気なく接しているニュース、情報、広告。その裏には、一体どんなストーリーや人間模様が織り成されているのでしょうか。
第一の作品では、メディアの利便性と裏腹に、その魔の手が及ぶ恐ろしさを痛感させられました。一方、第二の作品ではメディアが生み出す暖かい絆や絶望からの希望を、あたたかく描いています。最後の作品は、一つの真実を多様な視点から切り取ることによって、人々がどのように感じ、理解し、行動するのかを深く追求しています。
一つのテーマ「メディア」を3つの全く異なる視点から描いたこれらの作品を通じて、我々はメディアという存在に対する理解を深めることができますし、我々自身がメディアから情報を得る際の姿勢を見つめ直すきっかけにもなるでしょう。
我々は日々、メディアからさまざまな情報を得て、その情報に基づいて行動を秘めています。しかし、情報を提供する側の思惑、情報を一方的に受け取るだけではなく自ら情報を解釈する力、それをどう行動に移すか。この三つがうまく釣り合って初めて、正しい情報を得ることができます。
今回紹介した3つの作品。それぞれが提示する視点を忘れずに、これからも自分自身の情報リテラシーを磨いていきましょう。それが、私たちが楽しく、安心して、そして豊かにメディアを利用するために必要なことですから。
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