現代ベラルーシを知る本4選
美しい自然と苦悩する人々の物語が描かれた1冊目は、権力との闘いの中での人々の生きざまを深く描いています。次に、戦後の苦しみと再生を描いた作品。それは症状的に描かれたベラルーシの裏側を垣間見ることができます。さらには、現代社会の風切っていると断言できるような現代的な感覚を刻んだ1冊。最後に、記憶と過去が重ね合わさった1冊は、過去と現在が交錯する様はまさに現代ベラルーシそのもの。それぞれ異なる角度から現代ベラルーシをえぐりだし、紡がれる人々の物語はその土地の魂を映す鏡となることでしょう。
『理不尽ゲーム』
作者 | Filipenko,Sasha,1984- 奈倉,有里,1982- |
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価格 | 不明 |
発売元 | 集英社 |
発売日 | 2021年03月 |
『女たちのベラルーシ 革命、勇気、自由の希求』
表向きにはルカシェンコの圧勝だった2020年夏のベラルーシ大統領選挙。しかし体制側の不正が疑われ、首都ミンスクなどで数十万人の抗議デモが起こるなど、国じゅうが大混乱に陥った。立ち向かったのは、一介の主婦にすぎなかったスヴェトラーナ・チハノフスカヤと、彼女を支える二人の女性、ヴァレリー・ツェプカロとマリア・コレスニコヴァ、そして名もなき多くの女たち。革命にこそ至らなかったが、ルカシェンコ体制は大きく揺さぶられ、一連の出来事は国際的な脚光を浴びた。ソ連時代からさまざまな抑圧を受けてきたベラルーシの女たちが起ち上がり、声を上げ、手を取り合って新たな時代を目指して動き出す!
作者 | アリス・ボータ/岩井 智子/岩井 方男/越野 剛 |
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価格 | 2420円 + 税 |
発売元 | 春秋社 |
発売日 | 2023年12月05日 |
『独裁国家に行ってきた』
作者 | MASAKI |
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価格 | 656円 + 税 |
発売元 | 彩図社 |
発売日 | 2019年07月26日 |
『ベラルーシを知るための50章』
作者 | 服部倫卓/越野剛 |
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価格 | 2200円 + 税 |
発売元 | 明石書店 |
発売日 | 2017年09月 |
今回紹介した4つの作品は、一部を除き日本であまり馴染みのない「ベラルーシ」という国を描いたものばかり。ベラルーシと聞いて「何だか聞いたことはあるけど、詳しくは知らないな…」という方も多いのではないでしょうか。しかし、それがあたしのこの記事をお読みいただくきっかけとなったのなら、嬉しい限りです。
ひとつひとつの作品はそれぞれ、ごく普通の人々の生活から社会問題、そして歴史まで、様々な角度からベラルーシを描いています。それぞれの作品の中には、笑いあり涙ありのヒューマンドラマが巻き起こり、読む者の心を揺さぶります。また、ベラルーシの風景や文化、歴史背景も現代のそれとともに描かれているので、実際にベラルーシを訪れた気分になれたり、これまで知らなかった新たな発見があったりと、読むだけでベラルーシへの理解が深まるものばかりです。
ただし、どの作品も非常なリアリティがありますので、決してフィクションに過ぎないと思わずに、物語の奥深さを感じつつ一冊ずつ、ゆっくりと楽しんでいただきたいです。そして、それぞれの作品が描いているベラルーシの色々な側面を通して、その国や人々、文化に対する理解と視野が広がることを期待しています。
それぞれ違った視点で描かれているベラルーシ。あなたが目を通すことで、その多面性や複雑さを理解し、そこから何かを感じ取ることができれば、これほど嬉しいことはありません。どれも独特な世界観を持っているので、読んだ後の余韻を楽しむのもいいですね。明日のお話のネタにもピッタリですよ。
それでは、素敵な読書ライフをお楽しみください。
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