ニコルソン・ベイカーの本3選|日常の「超拡大」文学を味わう

ニコルソン・ベイカーさんの作品は、日常のささいな瞬間をとてつもなく拡大して描くのが得意です。彼の視点から見ると、食べ物を口に運ぶ一瞬一瞬や、エレベーターのボタンを押すことさえも、詳細に描かれることで新たな世界が広がります。一見、何もない「日常」を、豊かなエピソードとして読み解くことで、私たち自身が見落としている日常の美しさを再発見できるかもしれません。3冊の厳選された作品を通して、ベイカーさんの独特で繊密な「超拡大」世界を味わってみてください。彼の作品で日常を新たな視点で見つめる楽しみを発見できることでしょう。
『中二階』

中二階のオフィスに戻る途中のサラリーマンがめぐらす超ミクロ的考察ー靴紐はなぜ左右同時期に切れるのか、牛乳容器が瓶からカートンに変わったときの感激、ミシン目の発明者への熱狂的賛辞等々。これまで誰も書かなかったとても愉快ですごーく細かい注付き小説。
作者 | ニコルソン・ベーカー/岸本佐知子 |
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価格 | 1045円 + 税 |
発売元 | 白水社 |
発売日 | 1997年10月 |
『ノリーのおわらない物語』

イギリスに引っ越した可愛らしい夢想家、9歳のアメリカ人少女ノリーが、小学校ではイジメ屋をやっつけ、家では長い長いお話を作る。『中二階』『もしもし』の作家が自分の娘をモデルに生き生きと描く子どもの世界。
作者 | ニコルソン・ベーカー/岸本佐知子 |
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価格 | 1430円 + 税 |
発売元 | 白水社 |
発売日 | 2008年09月 |
『もしもし』

全編これ二人の男女の電話の会話からなるおかしなおかしな「電話小説」。しかもこの電話は会員制のセックス・テレホン。二人は想像力の限りをつくして自分たちが何にいちばん興奮するかを語り合う!全米でベストセラーとなった本書のテーマは、いわば想像の世界における究極の「H」。
作者 | ニコルソン・ベーカー/岸本佐知子 |
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価格 | 1045円 + 税 |
発売元 | 白水社 |
発売日 | 1996年09月 |
それぞれが持つ独特の視点や描写により、日常や何気ない出来事を見つめ直す機会をくれるビジュアルな文学。それがニコルソン・ベイカーの作品群です。コーヒーカップの温度、草の匂い、古本のページをめくる音、ちょっとした会話の一節…。彼の作品は、我々が普段見過ごすものにスポットライトを当て、それが豊かな文学の世界となります。
また、彼の巧妙な表現は、物語を読む過程で「自分もこんな風に観察してみよう」と楽しく思わせてくれます。科学的な観察眼を詩的表現で綴る事で、ものごとを新たな視点から見つめ直す喜びをハンパなく伝えてくれますよ。
さらに彼の作品の魅力は、リアルな描写と緻密な心の動きがリンクした豊かな人間描写です。細部まで丁寧に描き出された人間の心情や葛藤に、読者もまた深く触れられるのです。
これらを味わうことで、私たちは日常という平凡な舞台に溢れる豊かさや、日常を切り取る視点の大切さ、そして心の動きの美しさを再確認することができます。
私たちの生活の中にあふれる、「当たり前」に対する新たな感動をもたらしてくれるニコルソン・ベイカーの作品。その「超拡大」された日常を体験してみてはいかがでしょうか。そしてその感覚を、あなた自身の日常に落とし込んでみてください。きっと新鮮な日々が待っていますよ。それでは、彼の作品と共に、新たな日常の発見の旅に出かけてみてくださいね。
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