信仰を問う切支丹弾圧がテーマの本10選

切支丹弾圧とは、遠い過去に生まれ、現代にまで息づくエピソードのひとつです。その歴史を描いた本は非常に深く、人間の信念や信仰心を揺るがすものが多くあります。その中から10冊を選び、宗教を超えた普遍的なメッセージを見つけてほしいと思います。荒削りながらも力強い表現で、巧妙に隠された信仰への困難を描いた作品もあります。また、宗教的な観点だけでなく、人間の弱さや強さ、そして何より彼らがどのように生き抜いてきたかを見ることができます。小説だからこそ描き出せる人間の内面、信仰への切なさや葛藤を体験してみてください。それが、これからのあなた自身の生き方に、ちょっとしたヒントになるかもしれませんよ。
『甦る「豊後切支丹史料」 バチカン図書館所蔵マレガ氏収集文書より』

1942・46年に刊行されて以後、キリシタン研究に不可欠の基礎文献として用いられてきた『豊後切支丹史料』・『続豊後切支丹史料』。
両書はイタリア人のサレジオ会宣教師マリオ・マレガ神父が大分在任期間中に集めた史料をもとに編纂されたが、収載史料の原本の所在は長く不明とされてきた。
本書は、2011年にバチカン図書館で大量に発見されたマレガ氏収集史料に含まれていた両書の原史料に基づき、改めて忠実に校訂・翻刻。さらに関連する史料を併せて提供する。
マレガ氏収集史料の成り立ちと歴史的・文化的意義、『豊後切支丹史料(正・続)』の位置づけを明らかにした詳細な解題に加え、参考資料、人名索引も付し、近世史・キリシタン史・藩政史・地域史等、幅広い分野の研究に資する決定版。
作者 | 松井洋子/佐藤孝之/松澤克行 |
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価格 | 13200円 + 税 |
発売元 | 勉誠出版 |
発売日 | 2020年02月28日 |
『切支丹信仰と佐賀藩武士道 筝曲「六段」の歴史的展開』

佐賀藩でキリスト教布教が行われた折、鍋島氏が生糸利権を握るイエズス会でなく、『神学大全』のトマス・アクィナスや宗教裁判官を輩出したドミニコ会と協調したことに、有田焼開発や領民への「仁政」志向等、竜造寺氏の重臣から佐賀藩主へと上り詰める道程で示した姿勢ともども一種の真摯さを認める一方、殉教の際に唱和されるクレドの箏曲「六段」への密かな影響を見出す。神への信仰と主君への奉公の同質性を「葉隠」に象徴される佐賀藩武士道思想と関連させて洞察する。
序論編
第一章 クレド受容の可能性
第二章 肥前鍋島家とキリスト教
本論編
第一章 キリスト教受容の時代的背景
第二章 クレド受容への途
第三章 鍋島佐賀藩誕生と新文明の学習
第四章 佐賀藩におけるキリスト教受容
終 章 佐賀藩箏曲の揺籃と深化
作者 | 伊藤 和雅 |
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価格 | 8800円 + 税 |
発売元 | 清文堂出版 |
発売日 | 2019年02月12日 |
『切支丹時代: 殉教と棄教の歴史 (小学館ライブラリー 20)』

作者 | 遠藤 周作 |
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価格 | 150円 + 税 |
発売元 | 小学館 |
発売日 |
『かくれキリシタン 長崎・五島・平戸・天草をめぐる旅』

この比類なき、奇跡のような信仰のかたち。受難の歴史をのりこえて400年、密かに脈々と信仰を伝えてきた「かくれキリシタン」。美しくも厳しき自然の中で、暮らしに根づいた独自の祈りのかたちを守り育んできた人々を訪ね、貴重な証言とともに、その聖地や史跡を丹念にたどる。各地に残る小さな聖堂も数多紹介。今年登録予定の世界文化遺産をめぐるガイドとしても必携の書。
作者 | 後藤 真樹 |
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価格 | 1760円 + 税 |
発売元 | 新潮社 |
発売日 | 2018年04月26日 |
『四郎の城 : キリシタン戦記』

作者 | 袴田康子 |
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価格 | 不明 |
発売元 | 集英社 |
発売日 |
『消された信仰 「最後のかくれキリシタン」--長崎・生月島の人々』

世界遺産から黙殺された島の「祈りの記録」
250年以上も続いたキリスト教弾圧のなかで信仰を守り続けた「かくれキリシタン」たち。その歴史に光を当てようとしたのが、2018年に日本で22番目の世界遺産となった「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」だ。
ところが、PRのために長崎県が作ったパンフレットからは、「最後のかくれキリシタンが暮らす島」の存在がこっそり消されていた。
その島の名は「生月島(いきつきしま)」。
今も島に残る信仰の姿は、独特だ。音だけを頼りに伝承されてきた「オラショ」という祈り、西洋画と全く違う筆致の「ちょんまげ姿のヨハネ」の聖画……取材を進める中で、著者はこの信仰がカトリックの主流派からタブー視されてきたことを知る。一体、なぜーー。
第24回小学館ノンフィクション大賞受賞作。
文庫版解説・島田裕巳氏(宗教学者)
【編集担当からのおすすめ情報】
「かくれキリシタン」を描いた作品では、作家・遠藤周作氏の小説『沈黙』があまりに有名です。
“弱き転び者”に寄り添う作品を世に送り出した遠藤氏は、生月島で信仰を守り続ける人たちをどう見ていたのか。この点についても、著者は意外な事実を明らかにしていきます
序章 ちょんまげの洗礼者ヨハネ
第一章 蔑ろにされた「聖地」
第二章 長い祈り
第三章 受け継がれる儀式
第四章 「かくれキリシタン」か「カクレキリシタン」か
第五章 壊し合いの歴史
第六章 「復活」を選ばなかった理由
第七章 バチカンからの目線
終章 信じ続ける意味は
作者 | 広野 真嗣 |
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価格 | 726円 + 税 |
発売元 | 小学館 |
発売日 | 2021年05月07日 |
『宣教師とキリシタン』

大航海時代,多くの宣教師たちがヨーロッパからアジアを目指して海を渡った。
16世紀,イエズス会は日本においてもカトリック神学の教育を実践しその霊性を伝えたが,その宣教活動では聖像画(キリストや聖母子の聖像)が重要な役割を果たした。その後,禁教下にキリシタンによって継承された聖像は一様ではなく,各地域固有の信仰のかたちをうつしだしている。
日本にもたらされたキリスト教の霊性と聖像のかたちを辿り,この地に息づく日本のキリスト教信仰を見つめる。
作者 | 下園知弥/編集 宮川由衣/編集 |
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価格 | 不明 |
発売元 | 西南学院大学博物館 |
発売日 | 2021年11月17日 |
『踏絵を踏んだキリシタン』

作者 | 安高,啓明 |
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価格 | 不明 |
発売元 | 吉川弘文館 |
発売日 | 2018年07月 |
『潜伏キリシタンの真実』

イエス・キリストの登場から世界各地に広まったキリスト教とは、一体どんな宗教なのか。迫害と殉教、そして潜伏から復活を経験したキリスト教。そして2018年7月に世界文化遺産に登録された「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」によって、さらに注目を集める潜伏キリシタン。遙かなる時空を超えた今でも、我が国に息づく彼らの信仰の軌跡をたどり、独自の形を成した“祈りの歴史”を追う。
作者 | 時空旅人編集部 |
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価格 | 968円 + 税 |
発売元 | 三栄 |
発売日 | 2018年11月 |
『キリシタン教会と本能寺の変』

日本史上最大の注目を集める「本能寺の変」。その基礎史料の一つ、ルイス・フロイスがイエズス会に送った報告書「一五八二年の日本年報の補遺」は、長年、その信憑性が疑われてきた。本能寺の変が起きた当時、フロイスは九州・口之津にいたからだ。
本書は、キリシタン史研究の第一人者である著者が、イエズス会所蔵のフロイス直筆の原典にあたることで見えてきた、史料の本当の執筆者、そして光秀の意外な素顔に迫る。
これまで指摘されていた、一つの文書であるにもかかわらず光秀の評価が混乱していた理由、日本史の史料には見られない記述の信憑性の高さを、史料をていねいに紹介しながら明らかにする。初のフロイス手書き原典から訳した「一五八二年の日本年報の補遺(改題:信長の死について)」も全収録!
[目 次]
第一章 信長とキリシタン宣教師
第二章 報告書「信長の死について」の成立
第三章 キリシタン史料から本能寺の変をたどる
第四章 光秀の意図
史料編 完訳・ルイス・フロイス「信長の死について」
第一章 信長とキリシタン宣教師
一 信長とフロイス
二 巡察師ヴァリニャーノと日本布教
三 荒木村重の謀反
四 信長の対応とキリシタン教会の中立原則
第二章 報告書「信長の死について」の成立
一 キリシタン史料の性質
二 「日本年報」とその「補遺」
三 「信長の死について」を読み解く
四 綴りや主語の人称、構成から見えてくること
第三章 キリシタン史料から本能寺の変をたどる
一 信長の自己神格化
二 光秀の軍事行動
三 オルガンティーノらの逃避行
四 光秀の外交交渉
五 山崎の戦いと坂本城落城
第四章 光秀の意図
一 本能寺の変とは何だったのか
二 周辺の動き
三 明智一族の最期
四 カギは何か
史料編 ルイス・フロイス「信長の死について」
作者 | 浅見 雅一 |
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価格 | 990円 + 税 |
発売元 | KADOKAWA |
発売日 | 2020年05月08日 |
それぞれの作品が、私たちにさまざまな視点から信仰とは何か、人間とは何かを問いかけてくれます。抑圧のなかで生き抜く信者たちの姿は、決して後退しない強い信念と感動的な人間ドラマが描かれていて、読む者の心を深く揺さぶります。読み終えた後、現代社会で私たち自身が何を信じ、どのように生きて行くべきかを問い直すきっかけとなるでしょう。そして、時代背景や地域の違いを越えて、人間が直面する普遍的なテーマが見事に描かれているため、その深みに触れることで何か新しい気づきを得ることができると思います。
また、同じテーマを題材にしながらも、あくまで異なる視点からそれぞれが描かれているため、読み手の感じ方も十人十色だと思います。これから取り組む方には、一気読みもいいですが、一冊ずつゆっくりと時間をかけて読むことで、その世界に深く浸ることができると思います。
さまざまな人々が苦難を乗り越えて信仰を持ち続ける様子は、信仰心がない人にとっても勇気づけられる部分が多々あります。無宗教の方にとっても、人間の強さや思考の深みを感じられる素晴らしい作品ばかりなので、ぜひ手に取って読んでみてください。
きっと、あなたの人生観や人間観を大きく広げることができるでしょう。それぞれが持つ訴えかける力、それぞれが描き出す信仰の世界に、あなた自身が感じ、考え、そして大切にしたい何かを見つけてください。
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