夏だからこそ知っておきたい! 花火の本を厳選して紹介!

夏と言えば、瑞々しい風情が魅力の花火大会ですよね。そこで今回は、その花火大会をきっかけに始まる物語をご紹介します! 一作目は、花火師を目指す少年が主人公の感動的な物語。試行錯誤を重ねながらも一つ一つの花火に心を込めて作る彼の情熱が、あなたの心を揺さぶりますよ。二作目は、ある地元の花火大会で結ばれた恋愛模様を描いた優しい物語。花火と運命の恋が交錯する中で、心から笑ったり泣いたり…読み終わったあとには、きっと夏の終わりがちょっぴり寂しく感じられるでしょう。これらの作品を読めば、あなたの夏もきっと豊かなものになりますよ。
『知って楽しい花火のえほん』

作者 | 冴木一馬/作 |
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価格 | 1200円 + 税 |
発売元 | あすなろ書房 |
発売日 | 2008年07月01日 |
『鎮魂の花火「白菊」 長岡の花火がつなぐシベリアと真珠湾』

「おらは、戦後、シベリア抑留されたんです。帰って来られなかった仲間のために、鎮魂の花火を上げたい」
長岡の伝説の花火師が戦友たちに捧げた花火を巡る感動のノンフィクション!
純白の花火「白菊」は、なぜ観る者の涙を誘うのかーー。その答えは、長岡の伝説の花火師・嘉瀬誠次が亡き戦友たちに捧げたハバロフスクでの打ち上げにあった。
1922年、長岡の花火師の家に生まれた嘉瀬誠次は、徴兵され、戦中そして戦後のシベリア抑留下での過酷な生活を送った。多くの戦友が死んでいく日々。そんな絶望の中でもシベリアに住む現地住民の優しさに触れたと語っている。
戦後生き延びて帰国し伝説の花火師と言われる存在となった嘉瀬は、1984年にはロス五輪の閉会式で初の花火の打ち上げも行った。1990年、嘉瀬は念願だったアムール川(ロシア・ハバロフスク)で、亡き仲間たちに捧げる特別な花火である「白菊」を打ち上げる機会を得た。ペレストロイカで混乱する政情下でのプロジェクトの実現に向け、NHK新潟や民間企業、地元自治体など多くの人々の協力を得て、さまざまな困難を乗り越えて打ち上げられた仲間たちへの鎮魂を込めた「白菊」は、現地市民の心を震わせ、日本とロシアの間の新たな交流の架け橋となった。2015年、戦後70年の節目に「白菊」がハバロフスクから真珠湾へと渡り、三発の「白菊」が打ち上げられた。一発目は「米国の戦没者への慰霊」。二発目は「日本の戦没者への慰霊」、三発目は「世界の恒久平和を願って」。
嘉瀬の花火は国境を越え、時代を超え、今も人々の胸に深く訴えかけている。本書は、花火を通じた鎮魂と祈りの物語であり、嘉瀬誠次というひとりの職人が捧げた平和の祈りの記録である。
(本書は2014年7月に小学館から刊行された『白菊ーshiragiku- 伝説の花火師・嘉瀬誠次が捧げた鎮魂の花』を大幅改訂および増補の上、改題したものです)
プロローグ 長岡花火と伝説の花火師
第一章 アムール川に咲いた「鎮魂の花」 一九九〇年、ハバロフスク
第二章 花火師とシベリア抑留 一九四五年、極寒のシベリア
第三章 嘉瀬の偉業を追って 二〇一三年冬、ハバロフスク
第四章 伝説の花火師・嘉瀬誠次の仕事 一九四五年〜二〇一三年、盛夏の長岡
第五章 それからの花火「白菊」 二〇一五年(戦後七十年)、真珠湾
エピローグ 嘉瀬さんと私
作者 | 山崎 まゆみ |
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価格 | 2200円 + 税 |
発売元 | 河出書房新社 |
発売日 | 2025年07月28日 |
『長岡花火と嘉瀬誠次』

作者 | 相田晃 |
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価格 | 1100円 + 税 |
発売元 | 新潟日報社 |
発売日 | 2024年08月 |
それでは夏の風物詩である花火をテーマにした作品たちをご紹介いたしましたが、いかがでしたか? きらびやかな光に心躍らせながら、淡く煙る後景が提供する刹那的な美しさ。文字を読み進めるごとに、まるで本当に花火大会にいるかのような臨場感とともに、独特の夏の風情を感じることができるはずです。
各作品が描くそれぞれの花火は様々な魅力を湛えています。夜空を彩るあの光が人々の思い出や伝えたい気持ちを繋ぎ、人生の印象深い一コマを描くストーリーを紐解いていく胸に迫る感動、思わず涙がこぼれる感動あるシーン、数々の情緒あふれる場面。これら全ては、この夏にぜひ体験していただきたい価値ある読み物です。
しかし、本当の花火の魅力はやはりその場で感じるもの。本を読むことで花火への想いが膨らんだら、どうか自分の足で運び、皆さま自身の目でその美しさを確かめてみてください。それぞれの作品が、人々の心を高へと駆け上がる火の玉と共に、あなた自身の心にも新たな火を灯してくれることでしょう。
今回ご紹介した作品たちは、ただ花火を描いているだけではなく、人の生きざまや日常の一部を描いてもいます。短い夏の日々に、一瞬で輝きを放ち、すぐに消えてしまう花火のような、人生の移り変わりや恋の喜び・切なさも、同時に描かれています。どこか懐かしさを感じさせつつも、新たな発見があることでしょう。花火というテーマを通して、共感し、考え、感じる。そんな体験をしていただければ幸いです。素敵な夏の読書ライフをお過ごしください。
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