ヨルダンの現代社会を知る本4選
では、ここで4冊のおすすめ書籍をご紹介させていただきます。その一つ目は、現代ヨルダン社会の描写をリアルに描いた長編小説。人々のライフスタイルや思考が詳しく描かれています。二つ目は、ヨルダン人女性視点で描かれた社会問題を挑戦した一冊。彼女たちはどんな思いや苦悩を抱え、どう生き抜いているのかがぎっしり詰まっています。三つ目は、政治・経済の観点からヨルダンを考える一冊。難解な話題もわかりやすく解説されていて、すぐに知識が深まります。最後に、日本人がヨルダンで過ごした体験記。現地の風味溢れるエピソードがたくさんあり、楽しみながらヨルダンの生活を理解できますよ。
『ヨルダンの政治・軍事・社会運動 倒れない王国の模索』
中東の混乱と共存する国家の肖像
激動する中東の只中にありながら、なぜヨルダンの王制は今日まで生き残れたのか。体制防衛という視点から、その全貌に迫る。
ヨルダンは、資源に恵まれず紛争地域に囲まれた小国でありながら、中東戦争、難民問題、アラブの春で揺れる中東国際政治を巧みに生き抜いてきた。本書では、ハーシム家を国家の柱とするヨルダン政府がどのように体制防衛を成功させてきたのか、比較政治学、国際政治学、中東地域研究の分析枠組を駆使し、その全貌に迫る。
ヨルダン王室の系図(2020年10月時点)
序 章 強い「弱国」をめぐるパラドクス
1 ヨルダンから見えてくる中東の現実
2 認識上の問題点と先行研究
第1章建国史ーーハーシム家王制の正統性を巡る議論ーー
はじめにーーアラブ王制の正統性についてーー
1 ヨルダン建国史
2 正統性の成立要素
3 危機の50年代
4 国内パレスチナ問題と財政危機
5 2つの自由化
おわりに
第2章政治体制の強靭性ーー「アラブの春」の事例からーー
はじめにーーアラブの春と権威主義体制ーー
1 ヨルダンの権威主義体制
2 開放された下院での論争(1989-2010年)
3 2011年民主化運動と体制の安全保障
おわりに
第3章もうひとつのヨルダン史ーームスリム同胞団運動の発展ーー
はじめにーームスリム同胞団とは何かーー
1 同胞団の誕生と成長
2 政治活動の本格化
3 イスラーム行動戦線党(IAF)の時代
4 中東和平への反対
5 IAF 化する同胞団
おわりに
第4章社会運動ーーヨルダンの「アラブの春」は終わったのかーー
はじめに
1 ヨルダンの社会運動とその帰結
2 「アラブの春」と同胞団
3 同胞団運動の選んだ「帰結」
おわりに
第5章緩衝国家における「国王陛下の軍隊」の構造
はじめに
1 ヨルダン軍の起源
2 中東戦争とヨルダン
3 新しい戦争の時代
4 「アラブの春」を越えて
おわりに
第6章開発援助と安全保障ーー日本の対ヨルダンODA の事例からーー
はじめに
1 日本の中東外交におけるヨルダンの位置
2 ヨルダンへのODA,ヨルダンを通じたODA
3 軍事安全保障の問題とヨルダンODA
おわりに
附録ヨルダン川について
終章体制の現在と未来
はじめに
1 国家と社会
2 国際社会とヨルダン
おわりに
あとがき
参考文献
人名索引
事項索引
| 作者 | 吉川 卓郎 |
|---|---|
| 価格 | 4950円 + 税 |
| 発売元 | 晃洋書房 |
| 発売日 | 2020年12月15日 |
『現代ヨルダン・レポート アラブの女性たちが語る慣習・貧困・難民』
知られざる小国ヨルダン。アラブ世界、中東政治の調整役として重要な位置を占める。そのヨルダンにおける女性たちの生き方、考え方を、迫力ある丁寧な現地聞き取り調査で綴った渾身のルポルタージュ。アラブの女性問題の一端が、生の声を通して語られる。家庭内での女性の位置、離婚、貧困からの脱出、「産む性」としての制限と格闘……。地位向上をめざす彼女たちとともに、JICAのプロジェクトが着々と成果を上げていく。またこの10年に及ぶシリアからの流入難民に対して、同じアラブ人として、女性として何を考え、どう行動したかも記録。襲いかかる新型コロナウィルスなど、アラブ世界の現実を読み解く最適のテキスト。
本書の目次
第1話 アラブの女性とエンパワメント……貧しい村落でスタートしたプロジェクト/人口3万からの出発/部族長から活動の許可が出る/問題は村に山積!/小規模ローンで夫との関係を変えた女性たち/成長する女性
第2話 アラブの女性と伝統社会……「イスラム女性に適さない思想」と「規範」/彼女たちの意外な素顔を見た/伝統社会と女性の教育/社会への進出をいかに果たすか/男女席を同じゅうせず
第3話 アラブ世界と関わる方法……交渉することの意味と重要性/幅を利かす「ワスタ(コネ)」の功罪/イスラム宗教者の大きな役割/一口では言えないアラブ世界の多様さ/パスマ王女との思い出/若者について
第4話 シリア難民とヨルダン……村民に鬱積する難民への不満/キャンプにはもう住めない/難民は村で辛抱強く生きる/ある女性の証言「私は希望を捨てません」/難民キャンプで活躍する助産師ママ・ムニラ
第5話 シリアに帰る日は来るのか……六年後に会った彼女たち/「これから一家はどうするつもりですか」/帰国できるまでの一時的保護?/カウンセリングに立ち会う/多発する離婚/難民がもたらす社会の変化
第6話 これからのヨルダン──コロナ禍の未来を探る……不安と家庭内暴力/アブダッラ国王と「ニュー・ノーマル」
| 作者 | 佐藤 都喜子 |
|---|---|
| 価格 | 2200円 + 税 |
| 発売元 | 名古屋外国語大学出版会 |
| 発売日 | 2021年09月25日 |
『現代アラブ君主制の支配ネットワークと資源分配 非産油国ヨルダンの模索』
「アラブの春」において幾つもの共和制国家で体制が崩れた一方、全ての君主制国家が体制を維持し得たのはなぜか? 石油を持たぬ王国ヨルダンを対象に、君主制の安定性/不安定性を招く諸要因を分析し、体制存続のメカニズムを解明する。
●著者紹介
渡邊駿(わたなべ・しゅん)
1990年 長野県に生まれる。
2013年 東京大学法学部卒業。
2018年 京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程修了。博士(地域研究)。
現 在 日本エネルギー経済研究所中東研究センター専門研究員兼京都大学特任研究員。
著 作 「民主的改革のもとでのヨルダン権威主義体制内の合意形成:公職年金法改正をめぐる立法過程分析を通して」(『日本中東学会年報』33(1),2017 年),「現代における君主制とそのグローバルな類型化をめぐる政治学的考察──アラブ君主制国家群とその系譜的正統性の解析へ向けて」(『イスラーム世界研究』11, 2018 年),
| 作者 | 渡邊 駿 |
|---|---|
| 価格 | 5940円 + 税 |
| 発売元 | ナカニシヤ出版 |
| 発売日 | 2022年02月16日 |
『移民大国ヨルダン : 人の移動から中東社会を考える』
| 作者 | 臼杵,悠,1987- |
|---|---|
| 価格 | 不明 |
| 発売元 | 風響社 |
| 発売日 | 2018年10月 |
今回、皆様に紹介した作品を通して、ヨルダンの現代社会に関する深く頼もしい知識を得ることができました。そこには、厳しい環境や葛藤、そして希望や努力など、私たちが普段接することの少ないヨルダンのリアルな声や風景が描かれています。文化や習慣の違いを超えて、人々の思いや生き方に共感することでしょう。
また、これらの作品には、ヨルダンの人々の生活の中で息づく歴史や伝統、文化が織り交ぜられています。一見遠い国の話かもしれませんが、読書を通じて見えてくる彼らの生き様は、私たち自身の問いかけや抱える課題に対する新たな視点を提供してくれることでしょう。
そして、私たちが住む日本とは全く異なる環境で生きる人々の姿を読むことで、自らの生活や日常についても改めて考えるキッカケとなるでしょう。それは、人間としての普遍的な価値観を再認識する旅とも言えます。
私はあくまで案内役であり、これらの作品の価値を一方的に説明するものではありません。ここで紹介した作品を手にとり、自分自身の目と心で読み解くことが大切です。それこそが読書の醍醐味ですから。
そして何よりも、あなたの読書後の感想や意見がこれらの作品を更なる豊かなものに変えていく力を持つことを、忘れないでください。あなたの視点が、ヨルダンの人々や文化への理解を深め、広げていくことでしょう。
今回の紹介が、あなたの読書ライフに新たな波を起こすきっかけとなれば幸いです。もしヨルダンの現代社会が伝えるメッセージに興味が湧いたら、ぜひ手に取ってみてください。きっと、それぞれの作品があなたに新たな世界を提供してくれるはずです。
本サイトの記事はあくまで新しい書籍と出会う機会を創出する場であり情報の正確性を保証するものではございませんので、商品情報や各作品の詳細などは各自で十分に調査した上でご購入をお願いいたします。各通販サイトが提供するサービスは本サイトと関係ございませんので、各通販サイトは自己責任でご利用ください。









