現代日本の底辺を暴く貧困ルポルタージュ10選

厳しい現実に直面する人々を描き出した、10冊の貧困ルポルタージュをご紹介します。現代日本の裏側に迫り、見過ごされがちな彼らの声を掬い上げる作品たち。シングルマザーの苦闘、ホームレスの日常、非正規労働者の生きづらさ、子どもの貧困について描かれていて、まさに目を背けたくなるような現実をズバッと突きつけてくれます。静かに社会問題を訴えるこの10冊は、決して華々しくないけれど、その分だけ強く胸に響く真実を描き出しています。読む人の目を逸らさせない、社会の闇を照らす一作です。ぜひ、ご一読ください。
『貧困とは何か ――「健康で文化的な最低限度の生活」という難問 (ちくま新書)』

作者 | 志賀信夫 |
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価格 | 880円 + 税 |
発売元 | 筑摩書房 |
発売日 | 2025年02月07日 |
『貧困と脳 「働かない」のではなく「働けない」』

自己責任ではない!
その貧困は「働けない脳」のせいなのだ。
ベストセラー『最貧困女子』ではあえて書かなかった貧困当事者の真の姿
約束を破る、遅刻する、だらしないーー著者が長年取材してきた貧困の当事者には、共通する特徴があった。世間はそれを「サボり」「甘え」と非難する。だが著者は、病気で「高次脳機能障害」になり、どんなに頑張ってもやるべきことが思うようにできないという「生き地獄」を味わう。そして初めて気がついた。彼らもそんな「働けない脳」に苦しみ、貧困に陥っていたのではないかとーー。「働けない脳=不自由な脳」の存在に斬り込み、当事者の自責・自罰からの解放と、周囲による支援を訴える。今こそ自己責任論に終止符を!
作者 | 鈴木大介 |
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価格 | 1056円 + 税 |
発売元 | 幻冬舎 |
発売日 | 2024年11月27日 |
『東京貧困女子。 : 彼女たちはなぜ躓いたのか』

作者 | 中村,淳彦,1972- |
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価格 | 不明 |
発売元 | 東洋経済新報社 |
発売日 | 2019年04月 |
『貧困子供のSOS : 記者が聞いた、小さな叫び』

作者 | 読売新聞社 |
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価格 | 不明 |
発売元 | 中央公論新社 |
発売日 | 2016年06月 |
『徹底調査 子供の貧困が日本を滅ぼす 社会的損失40兆円の衝撃』

6人に1人の子どもが貧困という日本社会。
他人事だと放置すれば、43兆円が失われ、政府負担も16兆円増えるーー!
「現在15歳の子ども1学年だけでも、社会が被る経済的損失は約2.9兆円に達し、政府の財政負担は1.1兆円増加する」という衝撃的なレポートが、日本財団より発表されました。貧困によって学ぶチャンスを奪われた子どもたちは職業選択の自由を奪われ、回りまわって国の税収入は減ってしまいます。社会保障の「支え手」と期待されている若者たちが、「受け手」になってしまえば、日本国の予算は益々悪化してしまうでしょう。
子どもの貧困は「かわいそう」などという感情的な問題だけではなく、私たち一人ひとりの生活を直撃する重大な社会問題なのです。
本書では、すでに発表された経済的インパクトに関するレポートを丁寧に解説することに加え、新たに調査対象である生活保護世帯、児童擁護施設、ひとり親家庭の当事者たちへインタビューを行いました。
国内外での取り組み事例の紹介、日本が取るべき対策にまで踏み込みます。
◆目次◆
・第一章 子どもの貧困大国・日本
先進国最悪レベルと言われる子どもの貧困の全体像を探る
・第二章 子どもの貧困がもたらす社会的損失
貧困は学習機会を奪う。それは将来の所得格差にも繋がる
・第三章 当事者が語る「貧困の現場」
インタビューで見えてきた闇ーー「福祉は風俗に負けている」の意味とは?
・第四章 貧困から抜け出すために
必要な力は「非認知能力」? 学問的に貧困問題の核心に迫る
・第五章 貧困対策で子どもはどう変わるのか
海外で行われている最先端の貧困対策プログラムから見る、日本への示唆とは?
・第六章 子どもの貧困問題の解決にむけて
国内の取組み事例を見るとともに、日本に必要な政策を考える
作者 | 日本財団 子どもの貧困対策チーム |
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価格 | 858円 + 税 |
発売元 | 文藝春秋 |
発売日 | 2016年09月21日 |
『証言 貧困女子 助けて!と言えない39人の悲しき理由』

日本における貧困問題は、圧倒的に女性の問題である。
20歳から64歳の単身女性の相対的貧困率(年収122万円以下)は29%。
男性のそれは21.1%とその差は歴然としている。
単身女性の約3人に1人が月収約10万円での生活を送っていることになる。
彼女たちはなぜそのような状況に身を置くことになったのかーー。
女子大生、派遣OL、公務員、シングルマザーなどの属性、
都市部と地方などの違いによる地域性、
悪化する単身高齢女性の貧困率などに象徴される年齢による差異など、
さまざまな切り口から見えにくい「女性の貧困」を
当事者の声も交えてレポートする。
監修は『東京貧困女子。』が話題のノンフィクション作家・中村淳彦氏。
作者 | 中村 敦彦 |
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価格 | 990円 + 税 |
発売元 | 宝島社 |
発売日 | 2020年01月18日 |
『ルポ西成 七十八日間ドヤ街生活』

国立の筑波大学を卒業したものの、就職することができなかった著者は、大阪西成区のあいりん地区に足を踏み入れた。
ヤクザ…、指名手配犯…、博打場…、生活保護…、マイナスイメージで語られることが多い、あいりん地区。ここで2カ月半の期間、生活をしてみると、どんな景色が見えてくるのか?
西成の住人と共に働き、笑い、涙した、78日間の体験ルポ。
作者 | 國友 公司 |
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価格 | 750円 + 税 |
発売元 | 彩図社 |
発売日 | 2020年10月19日 |
『ルポ川崎』

作者 | 磯部,涼,1978- |
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価格 | 不明 |
発売元 | 新潮社 |
発売日 | 2021年05月 |
『貧困とは何か 「健康で文化的な最低限度の生活」という難問』

◎生きてさえいければ貧困じゃない?
◎社会には救うべき人と救わなくてもいい人がいる?
◎貧困から抜け出せないのは努力が足りないから?
「貧困」の定義は時代によって違う!
議論はなぜかみ合わないのか?
貧困とは「お金がないこと」だと思っている人は多い。では生きていくための最低限のお金さえあれば貧困ではないのか? 貧困の定義は実は時代ごとに課題にぶつかり、形を変えてきた。貧困層を劣った人間と見なす優生思想、男女差別を前提とした家族主義、子どもを救うに値する/しないに選別する投資の論理、貧困を努力の問題に還元する自己責任論……。気鋭の研究者が、「貧困」概念をめぐる議論と問題点を整理し、「貧困」が今もなくならないのはなぜかという根本的な問いに対峙する。
作者 | 志賀 信夫 |
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価格 | 968円 + 税 |
発売元 | 筑摩書房 |
発売日 | 2025年02月07日 |
『人生は生い立ちが8割 見えない貧困は連鎖する』

人は生まれ育った環境に大きな影響を受ける。今の日本はとりわけ経済的要因で人生が左右される。
飢え、住む場所がない、非正規雇用の増加など「見える貧困」も問題だが、習い事や修学旅行に行けない、誕生日のお祝いをしないなどの「体験格差」、さらに自己肯感や忍耐力、協調性などの非認知能力が育たない「見えない貧困」も蔓延している。
自ら貧困家庭で育ち、その体験を書籍化した著者が、貧困が連鎖するメカニズムや、そこからの脱出がいかに困難かを、実体験やデータを交えて分析。
同時に東京大学大学院教授山口慎太郎との対談で、「親から子に受け継がれるもの」を考察し、貧困を断ち切るための政策・方法を検討していく。
ヒオカ
ライター。1995年生まれ。
社会問題からエンタメまで様々なテーマで取材・執筆。
著書に『死にそうだけど生きてます』(CCCメディアハウス)『死ねない理由』(中央公論新社)がある。
中川家、ちゃんみな、HANA、羽生結弦、平手友梨奈、東京ゲゲゲイが大好き。
X:@kusuboku35 Instagram:@hioka35
作者 | ヒオカ |
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価格 | 1100円 + 税 |
発売元 | 集英社 |
発売日 | 2025年02月17日 |
以上、ハードでもリアルでもない、現代日本の底辺を描いた「貧困ルポルタージュ10選」をご紹介しました。ここに描かれているのは貧困という冷たい現実。しかし、そこには人間の強さ、生き抜くための執念、時には人間らしさを忘れてしまいそうな恐怖さえも潜んでいます。
難しいテーマばかりで、読むのもなかなか重いんですよね。でも、読んでほしいと思います。現実を見るのは辛いかもしれない。けど、だからこそ。だって、これは今、私たちのすぐそばで起きている現実。そこから目をそらしてはいけないと思っています。
それぞれの作品は、ある特定の現場、ある特定の人々の生活をリアルに描き出していますが、それぞれの物語はその場所や時代を超越して、我々自身に問いかけてきます。それは「あなたが今、この状況に立たされたらどうする?」という質問。そして「あなたは、あなたの周囲の人々がこんな状況に立たされていることにどう向き合う?」という問いかけです。
ひとつひとつの作品が問いかけてくる顔つきは違いますが、読み進めるにつれて深まってくる共感、時には怒りや悲しみ、そして問題への関心は、読者の中に新しい気づきをもたらすことでしょう。あなた自身が何を感じ、何を考え、何を行動するか、そのきっかけになれば幸いです。
みなさんも、ぜひこの10冊の中から1冊でも手に取ってみてください。そして、ここに描かれた現実を自分の目で見つめてみてください。驚きや驚愕、そしてこれまで知らなかった世界への興味と共感が、きっとあなたを待っています。
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