本書では５０種を超えるフクロウそれぞれの知られざる生態や、私たちとの関わりなどについて、２００点以上の美しい写真とともに紹介する。

太古の昔から人間はフクロウに魅了され続けてきた。私たちの興味をかき立てるこの美しい鳥は、古くは神話や迷信に、現代では人気の児童書に登場し、凶運や幸運の先触れ、恐怖や知恵の象徴、さらには魔法使いの頼もしい相棒を演じてきた。フクロウの研究には計り知れない困難が伴う。その大半が夜行性で、孤独を好み、生まれつき人目を避ける性質があるからだ。そのため、いまだに新種が発見され、ありふれた種についても新たな知見が得られている。本書は全世界のフクロウ２２５種を掲載し、思わず息をのむ美しいカラー写真を添えた、驚くべき一冊である。

日本では縁起物として置物や根付になり、ヨーロッパでは「森の賢者」と呼ばれるフクロウ。

動物園などでも人気者ですが、意外に街の近くで暮らしているものもいます。

このフクロウ、実は、他の鳥たちとはちょっと違う個性をいくつも持っています。

表情豊かだったり、忍者のように行動したり、「アヒル寝」をしてみせることがあったり…。

さらに、一口にフクロウと言っても約250種がおり、大きかったり小さかったり、同じに見えて違うものがいたりと、まだまだ謎の多い存在なのです。

本書では、知っているようで知らないフクロウの話、日本の野生のフクロウ11種と世界のフクロウたち、そしてその身体能力や生きざまをイラストでご紹介していきます。

「可愛いけれど、それだけでない」姿に、驚いたり和んだりしつつ、この生き物への理解が深まる1冊です。

第1章　フクロウってどんな鳥？　個性豊かな仲間たち

・違いは「ミミ」のあるなし？　フクロウとミミズクの違い

・実は「ホーホー」とは鳴かない!?　フクロウ、実際の鳴き声

・フクロウは物静かな鳥？　飛ぶのは静かでも、実は…

・昼に活動するフクロウもいる!?　昼行性と薄明薄暮性

・「黄色の目なら昼行性」、たまに聞くけれど勘違い！

・日本にもこんなにいる！　野生のフクロウたち

・日本の野生のフクロウ11種　…など

第2章　世界はフクロウであふれている！　様々な種族たち

・世界にはどれくらいの種類のフクロウがいるの？

・一度見たら忘れない！　ハートのお面　メンフクロウ

・偽物どころか唯一無二の個性！　ニセメンフクロウ

・フクロウ界一、シュッとしている　オナガフクロウ

・まるで空飛ぶぬいぐるみ!?　アメリカキンメフクロウ　…など

第3章　可愛くても猛禽類！　ギャップがすごい体の秘密

・もふもふでも飛ぶ音がしない!?　消音作用を備えた羽根

・木に変化する森の忍者!?　体を細く見せる羽毛の秘密

・にっこり顔は睡眠中!?　3つのまぶたで目を守る

・可愛いだけじゃない！　実は顔全体が集音器

・変顔は高性能の証!?　自在に動く顔の筋肉　…など

第4章　衣食住から子育てまで、謎に包まれた暮らしぶり

・ハトはごくごく、フクロウはぱくぱく水を飲む!?

・お尻からいい脂？　自分で生成した化粧品で羽づくろい

・夜の王者フクロウ、昼は小鳥にいじめられる

・巣作りはちょっと苦手…！　建てるより借りる派マイホーム

・お腹をぺったり…アヒル寝にうつ伏せ、可愛い寝相

・我が子のためならなんのその！　命がけの名演技　…など