イサム・ノグチを知る本 おすすめ6選 20世紀の彫刻家・芸術家

20世紀を風雨に塗り替えた天才彫刻家、イサム・ノグチ。彫刻だけでなく、舞台美術や公園計画など、その活動域は多岐に渡りました。日系アメリカ人としての彼の生き様から私たちは何を学べるのでしょうか?彼の生き方や思想を体感できる一冊があれば、それはまさに"宝物"ですよね。ここで紹介する6冊は、そんなノグチの魅力を余すことなく詰め込んだ一冊一冊です。あの時代を生き抜き、常に創造を続けたイサム・ノグチを、さまざまな角度から知ることで、きっと新たな視点が見えてくるはずです。この機会に、ぜひ手に取ってみてくださいね。
『石を聴く : イサム・ノグチの芸術と生涯』
| 作者 | Herrera,Hayden 北代,美和子,1953- |
|---|---|
| 価格 | 不明 |
| 発売元 | みすず書房 |
| 発売日 | 2018年02月 |
『イサム・ノグチの 空間芸術 危機の時代のデザイン』
〈イサム・ノグチの空間芸術を、当時のアメリカ社会が抱えた諸問題の中に置き直し、その意義を探る。新しいノグチ像を提
示する〉
〈資本主義、戦争、人の移動が様々な「危機」をもたらす時代に、イサム・ノグチがどのような芸術を生み出したか〉
世界的な彫刻家イサム・ノグチ(1904〜1988)は、1930年代から一貫して、経済や環境などの社会問題を改善することを目標に、公共空間をデザインしてきました。
本書は不況や戦争、環境破壊や移民増加など問題が続出する危機の時代に対応するため、ノグチがどのような芸術を生み出したかを、様々なプロジェクトを年代順に取り上げ、多数の図版とともに検討します。混迷する現代社会に、芸術はいかに働きかけることができるかを考えるヒントがあります。
| 作者 | 松木裕美 |
|---|---|
| 価格 | 2970円 + 税 |
| 発売元 | 淡交社 |
| 発売日 | 2021年04月24日 |
『もっと知りたいイサム・ノグチ : 生涯と作品』
| 作者 | 新見,隆,1958- |
|---|---|
| 価格 | 不明 |
| 発売元 | 東京美術 |
| 発売日 | 2021年05月 |
『20世紀の総合芸術家 イサム・ノグチ 彫刻から身体・庭へ』
(目次)
「イサム・ノグチー彫刻から身体・庭へー」展によせて ジェニー・ディクソン
In Consideration of: Iasamu Noguchi-from sculpture to body and garden Jenny Dixon
舞踊神のいる庭ーイサム・ノグチ、あるいは未来のディオニソス 新見 隆
第1章 身体との対話
北京ドローイングー身体から抽象へ 宗像晋作
イサム・ノグチの彫刻と身体について -マーサ・グラハム「ヘロディアド」の鏡を巡る一考察 瀧上 華
第2章 日本との再会
自然を知ること -イサム・ノグチの陶彫 宗像晋作
AKARIの発展とノグチの想い 木藤野絵
第3章 空間の彫刻ー庭へ
空間と大地 イサム・ノグチの庭について 福士 理
セントラルパークのためのプレイグラウンドのプランに関する考察 田口慶太
第4章 自然との交感ー石の彫刻
ノグチ晩年の大型玄武岩作品の文脈 ダーキン・ハート
Noguchi’s Late Large Basalts in Context Dakin Hart
対談: 和泉正敏(公益財団法人 イサム・ノグチ日本財団 理事長)×新見 隆
資料編
年譜/参考文献/出品作品リスト
| 作者 | 新見 隆 |
|---|---|
| 価格 | 2750円 + 税 |
| 発売元 | 平凡社 |
| 発売日 | 2017年11月27日 |
『イサム・ノグチ 庭の芸術への旅』
抽象彫刻の泰斗イサム・ノグチ。彫刻のみならず、マーサ・グラハムのための舞台美術でも名を馳せたアーティスト。日本人詩人・野口米次郎を父に、作家であるアメリカ人レオニー・ギルモアを母に、1904年ロサンゼルスで生まれた彼は、終生、自らの「居場所」を探して旅をした。若き日は、肖像彫刻で生活費を得ながら、早くも1933年に「プレイマウンテン(遊び山)」を構想。生涯をかけてノグチはこの構想を温めつづける。
1949年、45歳のノグチは奨学金を得るため、ボーリンゲン財団に「レジャー環境の研究についての申請」を提出する。「私は長く、彫刻と社会とのあいだに、新しい関係がつくりだされなければならないと考えてきた」と始まるこの趣意書には、彫刻の意義を問いつつ、レジャー(余暇)環境そのものの質を変えていくのは、美に関する課題であるとした。ノグチは彫刻を媒体として、人々のくつろぎの場、愉しみの場をつくり出そうと試みていた。
1950年に来日したノグチは、建築家・谷口吉郎のもとで、慶應義塾大学・新萬來舎の内装と庭を手がける。団欒の場の創出、日本との短い蜜月のはじまりだ。51年には広島平和公園の2つの橋の欄干の設計を依頼され、その途中に寄った岐阜で「あかり」のイメージとなる岐阜提灯に出会う。52年には、北鎌倉の北大路魯山人の土地の一隅に、新妻となった女優・山口淑子とともに移り住み、焼きものに没頭するノグチ。掌にのるような彫陶作品「私がつくったのではない世界」が生まれる。国籍も年齢も問わず、いつでも誰でも受け入れられる場としての「庭」。ノグチの魂の旅を鎮める「庭」であった。
日本、アメリカ、イタリア、各地で彫刻家としての仕事をしながら、1960年代には、イエール大学バイネッケ稀覯書・写本図書館、チェイス・マンハッタン銀行の沈床園、イスラエルのビリー・ローズ彫刻庭園などの名作を生む。その一方で、ルイス・カーンとの協同によるニューヨークのリヴァー・サイド・ドライヴの公園計画は、実現に至らなかった。ノグチの「公園」が初めて実現したのが65年、大谷幸夫との協同による横浜「こどもの国」であった。
日本では、庵治石で有名な香川県にアトリエを構える。移築された古い民家に手を加えて、ゆるやかな起伏を活かした庭をつくりつつ、「真夜中の太陽」「エナジー・ヴォイド」などの名作がここで生み出された。
札幌のモエレ沼公園マスター・プランを設計した1988年、この年の暮れにノグチは永遠の旅に出る。起伏だけでつくられた庭園。そこは人々のつどう場であり、風であり、身体である。渺々と風をまとうプレイマウンテンがモエレ沼公園に完成したのは、1996年であった。
作品図版55点とともに、インドに始まり、21世紀の庭の芸術を求める旅。
| 作者 | 新見 隆 |
|---|---|
| 価格 | 3520円 + 税 |
| 発売元 | 武蔵野美術大学出版局 |
| 発売日 | 2017年12月30日 |
『イサム・ノグチ : 宿命の越境者 上』
| 作者 | Duus,Masayo,1938- |
|---|---|
| 価格 | 不明 |
| 発売元 | 講談社 |
| 発売日 | 2003年07月 |
それぞれ異なる角度からイサム・ノグチの魅力を描き出した6作品。あなたが新たにこれらの作品を手に取ることで、彼の生きざまや哲学、またその芸術への情熱を深く理解することができるでしょう。見る者の思考を刺激し、時には驚き、時には深く考えさせられる、そんなイサムノグチの作品世界。その多面性は彼の生き方そのもののようで、言葉にはならない何かを私たちに伝えてくれます。
その全てが1つの人間、イサム・ノグチから生み出された芸術だと思うと、その底力にただただ驚かされるばかりです。そしてそれらの魅力を余すところなく伝えてくれるのが、今回ご紹介した6作品なのです。
ぜひとも一冊でも多くの本を手に取って、彼の世界観に触れてみてください。読むことにより、必ず何か新しい気づきや発見があるはずです。そしてその経験が、あなた自身の生活や思考に何かしらの影響を与えることでしょう。
イサム・ノグチの創作の視点、その思考の軌跡が詰まったこれらの作品を通じて、日常生活の中で何気なく見過ごしてしまっている美を再度発見し、感じてみてはいかがでしょうか?
この文章を読んで頂くことで、少しでもイサム・ノグチに興味を持って頂ければ、これ以上の喜びはありません。そして、それが新たな芸術の愛好家を増やす一助となれば、筆者としてはこれ以上ない幸せです。
最後になりますが、これらの作品を読むことでイサム・ノグチの素晴らしさを感じ、それが芸術への理解と視野を広げる一助となれば、私としてはこれほど嬉しいことはありません。ぜひご一読をおすすめします。
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