これまでにご紹介してきた10冊は、ちょっと特殊な「おばけ」や様々なキャラクターが活躍する、せなけいこさんの魅力一杯の絵本たちです。どのお話も、おばけやアニマル達が抱える問題や困難が、なんとも微笑ましく、ありのままの自分でいる大切さを教えてくれます。せなけいこさんの作品は、親子で読み聞かせるのはもちろん、一人で読むのもまた一興。苦手なことも、好きな人も、みんな違って、みんないい。そんなメッセージが胸にしっかりと響いてきます。

個々のキャラクターが見つめる世界は、こどもたちが抱える不安や悩み、またそれを乗り越えてく力を与えてくれます。一見、幼稚に見えるかもしれない彼らの冒険は、大人になってから読み返しても、きっと新たな発見があることでしょう。子どもの頃の純粋さやまっすぐさを思い出させてくれますし、その頃抱いていた大きな夢や想いを、改めて考えるきっかけにもなります。

そして何よりも、せなけいこさんの絵本の最大の魅力は、「おばけ」やアニマルキャラクター達の個性と、その手に描かれた、まるで切り絵のような繊細なイラストです。まるで絵に入り込んで一緒に冒険をするかのような、そんな感覚を味わえます。

これらの一冊一冊には、せなけいこの愛情と手間が詰まっています。読み終わった後の子供たちの笑顔や、元気になった姿を見るたび、本の力を改めて感じます。これからも、皆さんにとって素敵な読書体験を提供し続けられる作家であり続けてくれることでしょう。

この機会にぜひ、自分や大切な人のために、お好きな一冊を手に取ってみてください。きっと素敵な発見があることでしょう。これからも、せなけいこさんの作品による素敵な世界が、皆様の日々を彩り続けますように。