共同生活がテーマの小説5選
共同生活というと、一見物足りないかもしれませんね。でも、その中には多種多様な人間関係が詰まっているんです。たとえば、互いに支え合い成長していく羽ばたきたての青年たちの物語、一緒に暮らすことで生まれるこだわりの日常を描いたシュールなコメディ、ルームメイトの慣れない生活を通じて浮かび上がる人と人との距離感のつかみどころのなさ。家族だと思っていた人が突然、遠くに感じられてしまう罪深い父親を描いたダークファンタジーまで。普通の生活の中に潜む、悲しみ、喜び、コミュニケーションの難しさ、そんな日常を描いた作品が5冊あります。ぜひ手に取ってみてくださいね。
『猫目荘のまかないごはん』
作者 | 伽古屋,圭市 |
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価格 | 不明 |
発売元 | KADOKAWA |
発売日 | 2023年09月 |
『終活シェアハウス』
女4人で272歳。終の棲家に立退き迫る!
私たち、まだまだ人生諦めませんから!
東洋文化大学の学生である速水翔太は、風変わりなアルバイトをしている。自称料理研究家の奥村歌子さんを始めとした女性三人のシェアハウスの秘書、要するに小間使いだ。私立女子校時代の同級生である68歳の三人から無理難題を押しつけられてもバイトを辞められないのは、歌子さんによる賄い(お酒付き)が美味しすぎるから。そこに新たな同居人・緑川恒子さんがやってくる。彼女は認知症の初期で、帰り道が分からなくなることもしばしばで…。さらに歌子さん所有のシェアハウスにも売却の危機が迫っていた。
【編集担当からのおすすめ情報】
「楽しく、おいしく、ほろっとして、くすっとする。
シングルシニア女性の新しい生き方に乾杯!です」
ーー坂東眞理子(昭和女子大学総長)
「老後は、誰と暮らせば幸せになれるのか。
人生100年時代、必読の書」
ーー樋口恵子(評論家・東京家政大学名誉教授)
作者 | 御木本 あかり |
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価格 | 1980円 + 税 |
発売元 | 小学館 |
発売日 | 2024年04月17日 |
『さよなら僕らのスツールハウス』
「スツールハウス」。それは、崖の上に建つシェアハウスの名前。
腰かけ(スツール)のように、若者たちが一時期を共有する場所。
そこには確かに、青春と謎があった。
元カノの結婚式に送った写真に秘めたメッセージ。
無人のシャワールームで起きた事件。
ともに暮らした仲間からの相談……。
一見バラバラの謎と、15年住み続け、「主(ぬし)」と呼ばれた女性、素子の謎。
全てが解かれたとき明らかになる、切なく優しい真実とは。
心の奥を刺激する青春ミステリ。
作者 | 岡崎 琢磨 |
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価格 | 660円 + 税 |
発売元 | KADOKAWA |
発売日 | 2019年12月24日 |
『シェアハウスさざんか -四人の秘めごとー』
ありのままでいることが、幸せとは限らないと思っていた
シェアハウスさざんかーーそこは同性カップルであることを隠すための男女四人の隠れ家
さまざまな理由から同性カップルであることを世間から隠すため、二組の同性カップルの男女四人は、
「異性カップル二組を演じている同性カップル二組のシェアハウス暮らし」をすることになった。
「さざんか」のルールは、シェアハウスに客を入れないこと。
四人でのシェアハウス生活は気楽で、落ち着いた日々だったが、そうした暮らしにも歪みが生じ、やがて自分たちのこころに向き合っていくーー
◆ 著者について
葵 日向子(あおい・ひなこ)
東京都生まれ。フェリス女学院大学文学部卒。2015年から脚本家として活動を始める。
2019年「鬼がいる」で第53回放送脚本新人賞佳作受賞。
舞台、テレビなどで脚本を書く傍ら小説を執筆し、2020年「ちぐさ弁当帖」で第10回ポプラ社小説新人賞奨励賞を受賞。
木爾チレン氏、狐塚冬里氏との共著で『説明がつかない現象と私が生徒会に入った説明 青春と恋、そしてミステリー』がある。
一話 シェアハウスと柚子鍋 …… 5
二話 隣の席とレモンケーキ …… 44
三話 偽物ヒーローとがんもどき …… 91
四話 弟とオムライス …… 150
五話 さざんかとバーベキュー …… 195
作者 | 葵 日向子/またよし |
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価格 | 715円 + 税 |
発売元 | 二見書房 |
発売日 | 2021年01月12日 |
『ワケありシェアハウス妖怪つき あなたのお悩み、解決します!』
会社員・櫟井明が九年ぶりに実家に戻ると、そこには“シェアハウスイチイ”の看板が掲げられていた。大家なのに不在の両親、あるはずなのに見つからない亡姉の部屋、若すぎる管理人、個性派揃いの住人たち。奇妙過ぎるシェアハウスに、姉の忘れ形見の甥・秋雲英まで住むことになるが、秋雲英は「この家には妖怪がいる」と言って怯えている。放っておけずに櫟井もシェアハウスで暮らすが、おかしな住民や秋雲英と関わるうちに、忘れていた大切な人や過去と向き合うことになりー。
作者 | 渡海奈穂 |
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価格 | 748円 + 税 |
発売元 | 三交社(台東区) |
発売日 | 2019年10月 |
以上、共同生活をテーマに描かれた作品たちを5つご紹介させていただきました。それぞれが違った形の共同生活を描いているんですが、一緒に暮らしたり、過ごしたりすることには色々な面白さや難しさが詰まっていますよね。人と人との距離を縮めるためには、どんなにスマートフォンで連絡を取り合っても、やはり一緒に過ごす時間が一番だと感じさせてくれる作品群でした。
これらの作品からは、思いがけない事態に直面したり、衝突したりする中で、どの作品にも共通して言えるのが「理解し、対話し、受け入れる」ことの大切さです。そこで得た絆や思い出は、一人では絶対に得られない価値あるものでしょう。また、自分一人では気が付かないような新たな視点や考え方と出会えることも、共同生活の醍醐味だと思います。
当然、すべてが楽しいわけではありません。意見が合わないこともありますし、ギクシャクすることもあるでしょう。でも、それが人間関係ですよね。共同生活を描いたこれらの作品を通して、読者自身がどのように人間関係に向き合えばよいか、深く考えるきっかけになれば嬉しいです。
あなたが次に何を読むか決められていないなら、ぜひ今回ご紹介した作品のどれかを手に取ってみてください。その中には、共同生活のリズムや空気感を感じられるだけでなく、人々の繋がりや交流を描きながら、多くの人の心を打つ物語が詰まっています。きっとその一部があなたの心にも響くものと信じています。
そして、あなた自身の生活の中で、共同生活の中にある思いやりや共感、対話の大切さを見つけることができれば、これ以上ない幸せです。
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