旅行がテーマの現代小説おすすめ10選「暗い宿」「もし僕らのことばがウィスキーであったなら」など話題作をご紹介
旅行の魅力を描いた小説は、様々な思いが交錯する物語性を楽しめます。謎を抱えた宿と旅人の出会いや、ウィスキーを通じて結ばれた友情の物語など、臨場感あふれる描写が心を揺さぶります。旅はまた人間の内面を描き出す強力なキーウェアでもあります。読みながら同時に旅行の楽しさ、切なさや喜びを感じられる一方、物語の果てに舞い落ちる意外な結末にも驚かされます。ここでご紹介する10作品は、まさに現代小説の極み。普通の日常では体験できない、独特の情感と深みに満ちた作品ばかりです。ぜひ読んで、旅の魅力に浸りませんか?
『暗い宿』
犯人当てゲーム“トロピカル・ミステリー・ナイト”に参加するため、南の島のリゾートホテルを訪れた臨床犯罪学者・火村英生と推理作家・有栖川有栖。ハイビスカスに彩られたロビー。人魚姫のようにさざめく女たち。抜けるように青い空と青い海。バカンス気分で、のんびり過ごしていた二人だったが、訳ありげな夫婦に出会って…(「ホテル・ラフレシア」)。廃業した民宿、冬の温泉旅館、都心の瀟洒な名門ホテルー。様々な“宿”で起こる難事件に火村&有栖川コンビが挑む。傑作ミステリ作品集。
作者 | 有栖川 有栖/大路 浩実 |
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価格 | 660円 + 税 |
発売元 | KADOKAWA |
発売日 | 2003年10月25日 |
『もし僕らのことばがウィスキーであったなら』
シングル・モルトを味わうべく訪れたアイラ島。そこで授けられた「アイラ的哲学」とは?『ユリシーズ』のごとく、奥が深いアイルランドのパブで、老人はどのようにしてタラモア・デューを飲んでいたのか?蒸溜所をたずね、パブをはしごする。飲む、また飲む。二大聖地で出会った忘れがたきウィスキー、そして、たしかな誇りと喜びをもって生きる人々-。芳醇かつ静謐なエッセイ。
作者 | 村上 春樹 |
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価格 | 649円 + 税 |
発売元 | 新潮社 |
発売日 | 2002年11月 |
『旅猫リポート』
野良猫のナナは、瀕死の自分を助けてくれたサトルと暮らし始めた。それから五年が経ち、ある事情からサトルはナナを手離すことに。『僕の猫をもらってくれませんか?』一人と一匹は銀色のワゴンで“最後の旅”に出る。懐かしい人々や美しい風景に出会ううちに明かされる、サトルの秘密とは。永遠の絆を描くロードノベル。
作者 | 有川 浩 |
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価格 | 770円 + 税 |
発売元 | 講談社 |
発売日 | 2017年02月15日 |
『夢はトリノをかけめぐる』
直木賞授賞パーティの翌日、受賞作家は成田にいた。隣には何故か、人間に化けた作家の愛猫・夢吉が…。彼らが向かったのはイタリア・トリノ。まさに冬季オリンピックが開かれているその地だ。指さし会話で国際交流をしながら、驚きと感動に満ちた観戦旅行が始まった!冬季スポーツとオリンピックをこよなく愛する著者が描く、全く新しいオリンピック観戦記。
作者 | 東野圭吾 |
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価格 | 565円 + 税 |
発売元 | 光文社 |
発売日 | 2009年02月20日 |
『遠い太鼓』
ある朝目が覚めて、ふと耳を澄ませると、何処か遠くから太鼓の音が聞こえてきたのだ。ずっと遠くの場所から、ずっと遠くの時間から、その太鼓の音は響いてきた。-その音にさそわれて僕はギリシャ・イタリアへ長い旅に出る。1986年秋から1989年秋まで3年間をつづる新しいかたちの旅行記。
作者 | 村上 春樹 |
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価格 | 990円 + 税 |
発売元 | 講談社 |
発売日 | 1993年04月 |
『明日のマーチ』
解雇。それは張り紙一枚の出来事だった。ある日突然、僕らは年収200万円の生活からも見捨てられた。どうしよう。どこに行って、何をする?-歩く。それが、僕らの決断だ。クビを切られたカメラ会社がある山形から、東京へ。600キロ。4人で始まった行進は、ネットを通じて拡散し、メディアを賑わし、遂には政府が動き出す。僕らの青春を等身大に描いた、傑作ロードノベル。
作者 | 石田 衣良 |
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価格 | 693円 + 税 |
発売元 | 新潮社 |
発売日 | 2013年12月25日 |
『東京するめクラブ 地球のはぐれ方』
たいしたもんじゃないけれど、くちゃくちゃ噛んでいるうちに味が出てくるのでは…なるコンセプトのもとに結成された「東京するめクラブ」。村上隊長を先頭に好奇心のおもむくまま、「ちょっと変な」ところを見てまわった、驚天動地のトラベルエッセイ。まずは魔都・名古屋にて、名物喫茶メニュー“甘口抹茶小倉スパ”に悶絶トライ。
作者 | 村上 春樹/吉本 由美/都築 響一 |
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価格 | 1430円 + 税 |
発売元 | 文藝春秋 |
発売日 | 2008年05月09日 |
『ラオスにいったい何があるというんですか? (文春文庫)』
作者 | 村上 春樹 |
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価格 | 957円 + 税 |
発売元 | 文藝春秋 |
発売日 | 2018年04月10日 |
『旅する練習』
中学入学を前にしたサッカー少女の亜美と、小説家の叔父。コロナ禍で予定が消えた春休み、二人は、徒歩で鹿島アントラーズの本拠地を目指す旅に出る。期間は約一週間。利根川沿いをゆき、ドリブルをして、風景を描写する。歩く、書く、蹴るーこれは練習の旅だ。三島由紀夫賞、坪田譲治文学賞をダブル受賞。
作者 | 乗代 雄介 |
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価格 | 704円 + 税 |
発売元 | 講談社 |
発売日 | 2024年01月16日 |
『津軽』
作者 | 太宰 治 |
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価格 | 539円 + 税 |
発売元 | 新潮社 |
発売日 | 2004年06月 |
それぞれの作品が、持っている固有の世界観と共に、旅というテーマを全く別の視点から描いています。多種多様な旅行の形、中には日常の中で気付かないうちに旅をしているかもしれない、そんな表現にも出会えるでしょう。また、旅先で出逢った人々との交流を描いた作品もあります。彼らの対話からは、生きていく上での知恵や、生きる喜びを感じることができます。
加えて、旅を描いた作品ならではの風景描写も見逃せません。実際の場所に足を運びたくなるような鮮やかな描写からは、作者の深い愛着を感じることができるでしょう。また、そこに描かれる食事のシーンは思わずお腹が空いてしまうほどリアルで、食べ物という文化を通じて違う文化圏の人々と触れ合う醍醐味を描いています。
ただ、これらの作品を読む際に、ただ楽しむだけではなく、登場人物や作者の気持ちを理解しようと努力することが重要です。そうすることで、各作品の世界により深く入り込めるはずです。
ぜひ、一冊ずつ、ゆっくりと時間をかけて読んでみてください。そして、それぞれの作品が持つ個別の魅力を存分に味わってください。その中にあなた自身の新たな旅の始まりを見つけられることでしょう。では、素晴らしい読書の旅をお楽しみください。
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